中部アマチュア 本戦 最終日成績表 記事

2019.05.31

第52回中部アマチュアゴルフ選手権競技
2019年5月28日(火)29日(水)30日(木)31日(金)
呉羽カントリークラブ(日本海コース) 6960yd Par72
天候/第1日:雨、第2日:晴れ、第3日:快晴、第4日:曇りのち雨

2019年度 中部アマチュア本戦 最終日成績表掲載しました。(PDF)
 

通算10アンダー。2位に6打差をつけ、

木村太一選手(CRC三重白山・日大3年)が初優勝


4日間の中部アマチュアゴルフ選手権競技が終了した。
午前中は曇りで風もなかったが、午後に入り、雨が降り始め、風も吹いてきた。そして、徐々に本降りになると気温も下がってきた。

呉羽カントリークラブのコンディションは、まさに最終日にふさわしく、スティンプ11.5フィート、コンパクションは24.5〜25に仕上げられ、ピンポジションも4日間で最も難しく設定された。

最終組は、通算6アンダーの三島泰哉選手(中部学連・中部学院大4年)、通算4アンダーの木村太一選手(CRC三重白山・日大3年)、桂川有人選手(美濃白川GC・日大3年)の3人。スコアは1番(554yd、パー5)からいきなり動き始めた。木村選手と桂川選手がともにピン左4メートルにつけ、木村選手はイーグル、桂川選手はバーディとしたのだ。三島選手がパーとしたため、木村選手は通算6アンダーで首位に並んだ。すると、続く2番(200yd、パー3)で、木村選手が左2メートルからバーディパットを決め、通算7アンダーとし、首位に立つ。4番(369yd、パー4)で三島選手がバーディ、6番(165yd、パー3)で木村選手がバーディとした後の7番(441yd、パー4)。木村選手は左ラフからの第2打、150ヤードを9番アイアンで1メートル弱にピタリとつけ、バーディで通算9アンダーに伸ばした。一方、三島選手は第1打を左の樹の下に曲げ、そこから出すだけ、第3打をグリーン手前のバンカーへ、パッティングで2打を要し、まさかのダブルボギーで通算5アンダー。ここで、差は一気に4打となったのだ。前半を終えた時点で、首位は木村選手で通算9アンダー、2位は三島選手で通算5アンダー、3位には通算4アンダーで桂川選手と杉浦悠太選手(芦原GC・福井工大福井高3年)の2人だった。

後半に入っても、木村選手はショット、パッティングともに危なげなく展開。12番(226yd、パー3)でボギーとするも、14番(426yd、パー4)、15番(525yd、パー5)で連続バーディを奪い、通算10アンダーとすると、もはや独走状態。雨はすでに本降りの中、木村選手は最後までパーセーブし、初の優勝に輝いた。三島選手は大きくスコアを崩してしまい通算2アンダーの3位タイに。2位には、後半をイーブンでまとめた桂川選手が入った。

◆入賞◆ (敬称略)

優勝 木村太一(CRC三重白山・日大3年)  278=69、71、72、66(31、35)
2位 桂川有人(美濃白川GC・日大3年) 284=69、75、69、71(35、36)
3位 杉浦悠太(芦原GC・福井工大福井高3年) 286=72、71、71、72(34、38)
3位 三島泰哉(中部学連・中部学院大4年) 286=68、73、69、76(37、39)
5位 若原亮太(TOSHIN Central・大阪学院大3年) 289=71、73、71、74(37、37)

また、注目の日本アマチュア出場権は、通算302ストロークまでの21人に決定。この中にはナショナルチームの桂川有人選手と杉浦悠太選手が含まれている。決定にはタイが生じたため、マッチングスコアカードにより決定された。日本アマチュアゴルフ選手権競技は、7月9日(火)〜12日(金)に三重県の伊勢カントリークラブで開催される。

さらに、307ストロークまでの30人に、7月31日(水)〜8月2日(金)に石川県の片山津ゴルフ倶楽部で開催される中部オープンゴルフ選手権競技への出場権が与えられた。
★グリーンキーパーの林修さん(56歳)に聞きました。
「最終日の今日は、かなり難度の高い設定になりました。CGA泉憲一競技委員長からも最終日らしいピンポジションにするとの指示で、例えば、インの16番は左奥で最も難しくし、17番は逆にバーディが取れるポジションで逆転ドラマもあるように、そして18番は左手前で難しく、という具合です。呉羽では一昨年に中部ミッドアマ、昨年は中部グランドシニアと、CGA競技を毎年開催しています。それに、毎年夏場に北陸オープンをしていますから、厳しいコンディションに仕上げるのは慣れているつもりですが、今回のように4日間という長丁場は初めてでした。2日目を終えて、目土を含め、コースを再チェックして、決勝ラウンドに臨みました。幸い、この4日間、荒れた天気にならず、ホッとしています」。

<インタビュー>
優勝
1イーグル、5バーディ、1ボギー。圧巻の66は「最後まで緊張から逃げなかったから」
木村太一選手(CRC三重白山・日大3年) 278=69、71、72、66(31、35)

 

首位との2打差をスタートホールでゼロにし、2番で首位に立った。「1番のイーグルパットは、下りのスライスで、マウンドを超えていく難しいパットでした。実は目標を2アンダーにしていたんです。最初でクリアしちゃったので、いつもなら緊張が解けるというかフワッとなるのをぐっと抑えました」と心模様を振り返った木村選手。というのも、去年の文部科学大臣杯の2日目の決勝ラウンドの前半を終えて4打リードし、優勝目前だったが、同級生の桂川選手に逆転負けをした苦い経験があったからだ。
今日のキーは、7番の第2打と、14番の第2打だった。ここぞという1打をしっかりピンに寄せて取ったバーディは、後続を振り切る大事なホールとなった。「15番で差が開いた時、周りからは楽勝って見えたかもしれないけど、僕は最後まで苦しかった。勝てると思ってはいけない。1ホールずつ丁寧に回らないと、という思いでした。緊張感から逃げなくてよかった」。ようやく手にしたビッグタイトルは、最後まで気持ちを切らさずに逃げないゴルフができたことの何よりのご褒美だ。「太一が本気で向き合ったら、絶対に強いのに・・」友人たちの太一評が、中部アマで一つ実証できた。

2位
桂川有人選手(美濃白川GC・日大3年) 284=69、75、69、71(35、36)

ディフェンディングチャンピオンとして連覇を狙い、首位と3打差の3位でスタートした最終日。1番で幸先よくバーディを奪ったが、3番で3パットのボギー、5番でガードバンカーからの第3打をピンに寄せバーディとして通算4アンダーで折り返した。この時、首位とは5打差。後半は「もう攻めるしかない」と、10番で4日間で初めてドライバーを握った。思惑どおりバーディを取り勢いに乗るつもりだったが、不運だったのは13番。右ラフからの230ヤード第2打は6番アイアンで手前から攻めたが、グリーンオーバーしOBに。ここをダブルボギーとして、優勝が遠のいた。「この4日間は、同じ感覚でプレーできました。2日目はスコアが出なかったけど、仕方ないですね。課題はパッティングなので、練習するしかない。今日は完敗」と同級生の初優勝を心から祝った桂川選手。次は日本アマでリベンジだ!!
3位タイ
三島泰哉選手(中部学連・中部学院大4年) 286=68、73、69、76(34、38)

スタートの1番で、1.5メートルの返しのパットをしっかりと決め、落ち着いた最終日発進ができた三島選手だったが、7番での痛恨の第1打で、木村選手と一気に4打差になったのは痛かった。後半は、13番でバーディを奪い、首位の木村選手を2打差まで追い詰めたが、14番、15番で木村選手が連続バーディで、またも4打差となった時、「気持ちがちょっと切れました。優勝しか考えていなかったので、無理かなと思った途端に、そこからはダブルボギー、ボギー、ボギーで4つ落としてしまった。前半も、バーディラッシュの5アンダーを眼の前にして、調子が狂っちゃいました」と、無念を語った。大学4年の今年、次の目標は、中部学生と日本学生、その前に日本アマチュアで存在感をアピールしたい。
3位タイ
杉浦悠太選手(中部学連・福井工大福井高3年) 286=72、71、71、72(34、38)

5位
若原亮太選手(TOSHIN Central・大阪学院大3年) 289=71、73、71、74(37、37)

6位タイ/金子駆大選手(CRC白山ヴィレッジ・ルネサンス豊田高2年) 290
6位タイ/新井隆一選手(中部学連・中部学院大1年) 290

 

8位/福山功太選手(芦原GC・福井工大2年) 291
9位/織田信亮選手(杉ノ木台GC・福井工大2年) 292
 

 

10位/荒木義和選手(中部ジュニア・福井工大1年) 293
11位/奥田智也選手(新城CC・星城高3年) 294

 

12位タイ/朝倉駿選手(山岡CC・中央大3年) 295

12位タイ/服部雅也選手(葵CC・中部学院大1年) 295
 

12位タイ/田中伸乃輔選手(平尾CC・同志社大2年) 295

15位/上田敦士選手(中部日本パブ・名古屋大4年) 297
 

 

16位/冨田幸暉選手(飛騨高山CC・中部学院大1年) 299

17位タイ/吉川翔都選手(芦原GC・福井工大福井高3年) 300
 

17位タイ/長谷川貴優選手(グリーンヒル関GC・各務原高3年) 300

17位タイ/湯原光選手(ぎふ美濃GC・西陵高1年) 300

 

20位/大谷元気選手(JGAジュニア・福井工大福井高2年) 301

21位/金子優将選手(岐阜県連・中部学院大4年) 302
 

以上、21位までの選手が、日本アマチュアゴルフ選手権競技の出場権を獲得した。

★話題★
中部オープン出場権獲得30人のうち、唯一のミッドアマ世代
大橋元選手(中仙道GC) 303=77、77、78、71(36、35)

インからスタートの、通称裏街道だった大橋選手が、1アンダーをマークし、大ジャンプアップで22位タイに食い込んだ。30人中、唯一のミッドアマ世代として、中部オープンに出場することになった。「40代のうちに、中部オープンに出場したかったので嬉しい。呉羽CCにいる鈴木プロは、日大の時の同級生なんです。それで、練習ラウンドに付き合ってもらって、攻略法などを伝授してもらったことが大きい。今日は、4バーディ、3ボギーですごくいい内容で回れました」。

<会場フォト>