中部アマチュア本戦 第4日成績表、速報記事を掲載しました
2022.05.27
2022年度(第54回)中部アマチュアゴルフ選手権競技
開催日/2022年5月24日(火)~27日(金)
会場/三好カントリー倶楽部(西コース)
第54回中部アマチュアゴルフ選手権競技
2022年5月24日(火)・25日(水)・26日(木)・27日(金)
会場/三好カントリー倶楽部(西コース) 7335yd Par72
参加人数/118名(うち欠場4名)
天候/1R 晴れ、2R 晴れ、3R 曇り一時雨、4R 曇りのち晴れ
松井諒哉選手(JGAジュニア・福井工大福井高3年)が初優勝。
ナショナルチーム・杉浦悠太選手(ぎふ美濃GC・日大3年)との
プレーオフを4ホール目で制す。
中部アマチュアの最終日は、雨予報を考慮し、第1組のティーオフを午前8時に変更して行われた。しかし、予想に反して、雨は早めに上がり、選手も関係者もひと安心。そして、曇り空から徐々に気温が上がり、陽射しの強い夏日での戦いとなった。選手たちは、最終日にふさわしい難度の高いピンポジション、スティンプ10.2、コンパクション23.5の中で、それぞれ上位進出を目指した。
注目はやはり最終組だった。通算2アンダーで首位の清水大翔選手(中部学連・中部学院大2年)、通算1オーバーの松井諒哉選手(JGAジュニア・福井工大福井高3年)、そして通算3オーバーの杉浦悠太選手(ぎふ美濃GC・日大3年)の3人は、午前9時44分に1番からティーオフ。清水選手と松井選手が左ラフへ、杉浦選手がフェアウェイセンターへ第1打を飛ばした。第2打は清水選手がピン手前8メートルにオン、松井選手がグリーン奥にこぼし、杉浦選手はピン上に1メートル弱につけた。松井選手はアプローチでピンをオーバーし、そこから2パットのボギー、清水選手はバーディパットを1メートルほどオーバーしたが、その返しを外してボギー、杉浦選手はきっちり沈めバーディを奪い、1番ホールで清水選手1アンダー、松井選手と杉浦選手が2オーバーとなり、その差は3。杉浦選手のナショナルチームの力発揮か、と思わせた。
ホールが進むにつれ、3選手の調子が見えてきた。清水選手は予選2日間に好調だったパッティングがどうも入りきらないようで、バーディパットが決まらずパーセーブ。7番で第3打をピタリとつけてバーディとすると、8番では5メートルをようやく沈め連続バーディとした。松井選手は第1打がラフに行くことも多かったが、そこからショットやアプローチでカバーし、6番でバーディを奪取した。そして、杉浦選手は2番でグリーン奥からのアプローチをショートしてボギーとするも、その後は安定したショットを放ちながら、3番、6番、7番でバーディを奪った。前半を終えて、清水選手が通算3アンダー、杉浦選手がイーブンパー、松井選手が1オーバーとして、首位と2位は3打差あり、清水選手が優位と思われた。
ところが、後半に入り、様相がどんどん変わっていく。10番で杉浦、松井両選手がバーディで首位との差を縮めると、12番で清水選手がボギー、杉浦、松井両選手がバーディとして、ついに清水選手と杉浦選手が通算2アンダーで並んだのだ。松井選手も1打差に迫った。この辺りから清水選手のショットやパットが怪しくなっていく。13番をボギーとした後、15番で2打目を池に入れた。ここで杉浦選手も池に入れたのだが、清水選手はリカバリーできずにボギー、杉浦選手はパーでくぐり抜けた。さらに16番では清水、杉浦選手がともに右のバンカーへ。そこから寄せてパーをセーブした杉浦選手に対し、清水選手はバンカーから2打要して寄せきれずダブルボギー、通算2オーバーまで後退してしまった。
勝負は通算2アンダーの杉浦選手と1アンダーの松井選手の2人に絞られた。15番で池に入れても16番でバンカーに入れてもしのいでいた杉浦選手だったが、17番で痛恨のボギーを叩き、ついに松井選手と並び、最終18番へ。ともにピン奥にナイスショットした2人だったが、ともに2パットでホールアウト。プレーオフへと突入した。
プレーオフは10番(430yd、パー4)と18番(470yd、パー4)の繰り返しだった。1ホール目、松井選手がピンに2メートルにつけるも入らずドロー。2ホール目、杉浦選手が1.5メートルのパーパットを外しドロー。3ホール目もともに2パットのドローで迎えた4ホール目の18番。松井選手はフェアウェイ真ん中からピン左15メートル、杉浦選手は右ラフからグリーン奥にこぼれた。杉浦選手のアプローチは寄りきらず3メートルを残す。松井選手のバーディパットはピンまで残り1メートルへ。続く杉浦選手のパーパットはカップをすり抜けた。そして松井選手が慎重に勝利のパーパットを決めた。本戦を含め76ホールの長い戦いは、高校3年生の初優勝で決着した。松井選手にとっては、中学2年からCGA強化選手に選出されてから5年目、ナショナルチームと同じメニューでフィジカルトレーニングやラウンド合宿を行うCGA強化トレーニングの成果が実った瞬間でもあった。
表彰式では、優勝の松井選手、2位の杉浦選手、3位タイの鈴木滉世選手(豊田CC・大阪学院大4年)と清水選手、5位の新井龍紀選手(中部ジュニア・中部大第一高3年)が表彰された。
また、304ストロークまでの上位18人(ナショナルチームメンバーの杉浦選手を除く)に、6月28日(木)〜7月1日(金)に広島県の広島カンツリー倶楽部八本松コースで開催される日本アマチュアゴルフ選手権競技の出場権。309ストロークまでの上位30人に7月12日(火)〜14日(木)に岐阜県の愛岐カントリークラブで開催される中部オープンゴルフ選手権競技の出場権が与えられた。
<インタビュー>
優勝
「プレーオフになったと思わず、負けたと思いました」
松井諒哉選手(JGAジュニア・福井工大福井高3年) 287=73、72、72、70(36、34)
決勝ラウンドになって、2日間を大学生2人とともにプレーした。「みんなすごく上手だと思いました。良く飛ぶし、アプローチもすごかった。ずっと気が抜けなかった。72ホール目の18番で今日イチくらいのいいショットで乗せたバーデイパットを外した時、あ〜負けた、と思ったんです。そしたらプレーオフって言われてびっくりしました。今日もボギーを打たないようにと思っていましたが、バーディは今日が一番少なかった」と振り返った松井選手。プレーオフは初めてで、1ホール目ではピン2メートルにつけたものの球はカップの端にくるんと弾かれた。4ホール目での栄冠。「勝つなんて思ってもいなかったので、本当に嬉しいです。今まで2位はあるけど優勝とつくものは初めて。ここまできたら、日本アマでも優勝を目指したいです」。
中学2年でCGA強化指定選手に選ばれてから、至学館大学で行われたフィジカルトレーニングで体づくりを学び、日々の実践をしてきた。ラウンド合宿ではマネジメントの方法も学んだ。CGA強化プログラムはナショナルチームに入った時にも通用するようにと同じメニューを伝授している。トレーニングを実らせ初優勝の栄冠に輝いた松井選手のこれからが楽しみである。
2位
「初日と2日目が悪すぎました」
杉浦悠太選手(ぎふ美濃GC・日大3年) 287=74、76、69、68(33、35)
中部アマ4日間のベストスコアとなる68をマークした。実に6バーディを奪った。「今日はショットも良かったし、内容は完璧に近かったと思う。プレーオフの2ホール目に3パットしたのがいけなかった。何よりダメだったのは、初日と2日目です。残念ですが、日本アマで頑張ります」。ナショナルチームメンバーらしいプレーを随所に披露した杉浦選手、この中部アマをきっかけにビッグスコア奪取、期待しています。
3位
毎日スコアアップを有言実行。
鈴木滉世選手(豊田CC・大阪学院大4年) 291=76、73、72、70(35、35)
初日に76でホールアウトした鈴木選手は「毎日伸ばしていきます」と言っていたが、その言葉通り、毎日少しずつスコアアップを図った。最終日の今日は1イーグル、4バーディ、4ボギーの70をマークし、堂々の3位タイ入賞。「イーグルは4番で、残り150ヤードをPWで打ちましたが、トップ気味で大きいかなと思ったのが入りました。でも、そのあとの5番と6番でボギーだったのでイーグル消えちゃいましたね。4日間で大きなミスが減っていったのがよかったと思います」。
4位
「パットもショットも良くなかった」
清水大翔選手(中部学連・中部学院大2年) 291=69、69、76、77(35、42)
予選ラウンドで飛び出した清水選手だったが、今日は後半にスコアをくずした。「パットもショットも良くなかったですね」と思うようなプレーができなかった事を話してくれたが、スコアが良い時も悪い時も話しぶりに大きな変化はない。そんな平常心は清水選手の大きな武器なのだろうと感じた。
5位
「今日が4日間の中で一番いいゴルフができました」
新井龍紀選手(中部ジュニア・中部大第一高3年) 292=74、73、74、71(35、36)
今日を4バーディ、3ボギーの1アンダーで回り、5位入賞をした。「昨日までの3日間より今日はショットがよかった。フェアウェイに行った回数が一番多くて、チャンスにつけやすかったです」。日本アマは初出場。
<会場フォトギャラリー>