中部シニアオープン 2R成績表、記事を掲載しました。

2019.11.22

2019年度(第19回)中部シニアオープンゴルフ選手権競技

 

第2日成績表(総合の部)を掲載しました。

 

第19回中部シニアオープンゴルフ選手権競技
2019年11月21日(木)・22日(金)
会場/富士カントリー可児クラブ(志野コース)
6734yd、Par72
参加人数/
アマチュア50歳代の部  49名(うち欠場5名)
アマチュア60歳以上の部  45名(うち欠場5名)
プロ50歳代の部      37名(うち欠場1名)
プロ60歳以上の部     19名(うち欠場0名)
天候/第1日:快晴、第2日:曇りのち雨

 

値千金の7メートルパット、井出努プロ(わかさCC)が総合V。

 

ベストアマは、プレーオフ決着、片岡茂樹選手(EGC伊勢大鷲)に栄冠。

ポカポカ陽気だった昨日から一転、朝から曇り空、空気は冷たく、気温も上がらなかった。そして昼ごろからは雨もぱらつき始めた。

 

第1日首位の72、井出努プロ(わかさCC)と尾崎智勇プロ(HOMEX)を追いかける1打差、2打差、さらに今日のビッグスコアを期待する選手たちにとって、スティンプ11フィートのグリーンコンディションと決勝ラウンドならではの難しいピンポジションは、なかなかにハードなものだったようだ。

 

前半を快調に飛ばしたのが、井出プロだった。ボギーが先行する最終組の中で、ただ一人、2番と8番をバーディ奪取、9番では今日初めてのボギーを叩くも、通算1アンダーで単独首位で折り返した。この時点で、2位は、2つ前の組の沢田尚プロ(マーシフルハート)で通算1オーバー、3位は沢田と同組の伊藤正己プロ(明智GC)で通算2オーバーだった。

 

後半に入ると、好調だった井出プロが10番(367yd、パー4)をボギーで通算イーブンパー。すると、12番(536yd、パー5)で沢田プロがバーディを決め、2人が通算イーブンパーで並んだのだ。試合の行方は一気にわからなくなってきた。14番(371yd、パー4)、15番(185yd、パー3)をともにボギーとして、通算2オーバーになったところで、通算3オーバーの伊藤プロ、最終組の杉山直也プロ(メナードCC)が優勝戦線に加わった。最終組2つ前の沢田、伊藤プロがともに通算3オーバーでホールアウトした時、16番(414yd、パー4)を終えた井出プロもボギーを叩いて通算3オーバーとする。ところが、続く17番(550yd、パー5)で、井出プロは3メートルのバーディパットを沈めバウンスバック、通算2オーバーで抜け出した。井出プロの逃げ切りか、プレーオフか。みなの注目は18番に注がれた。

 

どんどん下がってきた気温、雨がしょぼつく中、井出プロのフェアウェイからの第2打は、グリーン右手前のガードバンカーに捕まった。そして、そこからのバンカーショットは、あろうことか、ピン奥7メートルにオーバーしてしまったのだ。難しいパットを残し、プレーオフが濃厚に感じられた。慎重にラインを読み、アドレスに入る井出プロ。放たれた球は、下りのスライスラインをスルスルと転がり、カップへ。そして円周をくるりと回ってカップイン!! まさに劇的なパーパットが決まり、井出プロの初優勝が確定した。

 

「外したらプレーオフになるとは知らなかった。入ってよかった〜〜」と井出プロ。優勝賞金100万円と、第1日のベストスコア賞5万円、プロ生活1番の大きな賞金を手にし、笑顔満面。一緒について歩いた奥様とともに喜びをかみしめた。

 

ベストアマチュアは、通算152ストロークで並んだ片岡茂樹選手(EGC伊勢大鷲)大橋健一選手(富士C可児C)のプレーオフに突入。10番で行われた1ホール目で、片岡選手がバーディ、大橋選手がボギーで決着。片岡選手は初めてのCGA主催競技タイトルを手にした。

 

また、プロ60歳代の部は、昨年に続き、伊藤正己プロが優勝。アマチュア60歳代の部は、田中鋭郎選手(富士C可児C)が、それぞれ優勝した。

 

◆成績◆

<総合の部>

優勝 井出努(わかさCC)    146=72、74(35、39)
2位 伊藤正己(明智GC) 147=75、72(35、37)
2位 沢田尚(マーシフルハート) 147=74、73(35、38)

 

<プロ60歳以上の部>

優勝 伊藤正己(明智GC) 147=75、72(35、37)
2位 近藤年弘(品野台CC)   154=74、80(39、41)
3位 鈴木光治(フリー)     156=78、78(38、40 )
3位 児玉年且(葵CC)     156=78、78(37、41)

 

<アマ50歳代の部>

優勝 片岡茂樹 (EGC伊勢大鷲 ) 152=80、72(36、36)
2位 大橋健一 (富士C可児C) 152=73、79(41、38)
3位 荒川義治 (新城CC )    153=73、80(41、39)

 

<アマ60歳以上の部>

優勝 田中鋭郎(富士C可児C)  157=80、77(39、38)
2位 藤井広文(桑名CC)    158=79、79(40、39)
3位 小澤啓二(岐阜関CC)   160=83、77(40、37)

 

<ベストスコア賞>各日10万円
第1日 72 井出努(わかさCC)、尾崎智勇(HOMEX)
第2日 72 伊藤正己(明智GC)、片岡茂樹(EGC伊勢大鷲)、福田寿和(鈴鹿CC)

 

 

<インタビュー>

 

 

 

 

 

★総合の部 優勝★ベストスコア賞 第1日★
「外したらプレーオフなんて知りませんでした。入ってよかった〜」
井出努(わかさCC)  146=72、74(35、39)


通算3オーバー首位タイで迎えた17番(550yd、パー5)、第1打をミスし、バンカー手前からの3Wのショットは今度はハーフトップしたものの運よくピン3メートルについた。それを沈めてバーディとし、通算2オーバーで単独首位に。最終18番(437yd、パー4)で、プレーオフのかかった7メートルの下りスライスラインを沈め、初タイトルに輝いた。「スコアはあまり意識しないようにしていました。自分の組はわかっていたけど、前の組がどうかはわからなくて、まさか、あのロングパットを外したらプレーオフなんて想像していなかった。本当に入ってよかったです。この2日間、パターさまさまでした」と振り返った。
井出プロは福島県出身の54歳。高校までは野球(軟式)をしていた。大学卒業後、ゴルファーになろうと研修生を9年。プロ合格は1996年、31歳の時。栃木県の矢板CCから福井県のわかさCCに移ったのが2004年、普段は普通にマスター室で仕事をこなす社員プロだ。これまでレギュラーのチャレンジツアーで2位になったのが最高位だった井出プロだが、シニアになった4年前に中部シニアオープンに初出場、2位に入賞した。今年は日本シニアオープン、北陸オープン、日本プロシニアに出場。10月の日本プロシニアでは第1ラウンドでギックリ腰が出て棄権という残念な出来事もあった。今回の優勝は、プロ生活の嬉しい初タイトル。賞金合わせて105万円。「前半は落ち着いてできていましたが、後半には意識してしまったのかも。寄せ切れずにボギーが3連続でしたから・・・。最後の下りスライスは、50センチくらい左へ打ち出しました。本当に入ってよかった」。心底嬉しそうな笑顔が印象的だdった。

 

★総合の部 2位★プロ60歳以上の部 優勝★ベストスコア賞 第2日★
シニアツアーシード選手の貫禄。
伊藤正己(明智GC) 147=75、72(35、37)


中部シニアオープン過去3勝の伊藤プロが1打差の2位。昨年に続き、プロ60歳以上の部やベストスコア賞はガッチリ抑えた。決勝ラウンドは前半1バーディ、後半1ボギーの安定した内容。「今日はパー、パーのゴルフだったね。寄せても入らず、狙えばあわや3パット。こぼさないようにと回った。同じ組の沢田くんがよかったから応援してたのに、最後にボギーで残念だったね」と、伊藤プロは自分のことよりも沢田プロの勝利を期待していたようだ。「このところ試合が続いていた」と続けた伊藤プロは今、63歳。50歳シニア入りから8年連続のシードを59歳でなくし、今年のツアー参戦でシニア賞金ランキング24位に入り、5年ぶりのシードを取り返した。実力者が揃う中での、60歳過ぎてのシード獲得は素晴らしいの一言に尽きる。「来年はこんなにうまくはいかないんじゃないかな」と謙遜した伊藤プロだが、中部を代表して活躍することを大いに期待したいもの。

 

★ベストアマチュア★アマ50歳代の部 優勝★ベストスコア賞 第2日★
「CGAの初タイトルになりました!!」
片岡茂樹(EGC伊勢大鷲 ) 152=80、72(36、36)


早い組でホールアウトし、1時間以上も表彰式を待っていた片岡選手だが、最終組一つ前でプレーしていた大橋選手と同スコアになり、プレーオフが決まった。キャディーバッグもウエアも車からもう一度出して戦闘モードに。「あんまり考えないで、ティーイングエリアに向かいました。ほとんど緊張もなかった。第1打はクリークで、セカンドは残り145ヤードで、9番アイアンでした」と振り返った第2打は、ピン左1.5メートルへ。大橋選手がボギーとしたのを見届けてからのパッティングは見事にカップイン。バーディでベストアマを引き寄せた。4バーディ4ボギーの72、ベストスコア賞を獲得した本編については、「今日は、朝からショットもパットも調子良かった。今年は仕事がとても忙しかったんだけど、このところようやく練習時間が取れるようになってきたんです。ゴルフの調子も上がってきました。とにかく嬉しいです」。片岡選手にとって、この優勝はCGA主催競技の初タイトル。ベストアマ、アマ50歳代の部、ベストスコアとトロフィーの他に副賞も手にして、喜びの帰路についた。

 

★アマ60歳以上の部 優勝★
「2番のイーグルでいい感じにスタートできた」
田中鋭郎(富士C可児C)  157=80、77(39、38)


アウトから出て、2番(537yd、パー5)でいきなりイーグルを奪った。「2番のイーグルは弾みがついたね。残り100ヤードくらい、PWでの第3打が直接入ったんだよ。いい感じのスタートが切れて、今日は頑張らなくては!って思いました。最後まで、大きなミスもなくできたのがよかった。日本ミッドシニア、日本グランドシニア、そしてこのシニアオープンと3週連続で速いグリーンでプレーしてきて、グリーンのスピードには慣れてきました。ショットはもう出来上がっているというか、とにかく大きなミスがなかった」。昨年のこの大会は予選落ちだった。見事にリベンジを果たした田中選手は71歳。今年の競技はこれが最終とのことだった。

 

★総合の部 2位★
沢田尚(マーシフルハート) 147=74、73(35、38)

「今日は同組の伊藤プロに負けないようにプレーしたんですが、一緒にボギーを打ってしまったり、最終もボギーにした。また、頑張ります」。今年からシニア入りの51歳。

 

★プロ60歳以上の部 2位★
近藤年弘(品野台CC) 154=74、80

 

★プロ60歳以上の部 3位★
鈴木光治(フリー) 156=78、78

 

★プロ60歳以上の部 3位★
児玉年且(葵CC)  156=78、78

 

★アマ50歳代の部 2位★
大橋健一 (富士C可児C) 152=73、79

 

★アマ50歳代の部 3位★
荒川義治 (新城CC )   153=73、80

 

★アマ60歳以上の部 2位★
藤井広文(桑名CC)    158=79、79

「10月の中部ミッドあたりから倶楽部チャンピオン杯、日本シニア、中部日本ゴルフマスターズとずっと調子が悪かった。来年に向けて、また、頑張ります!!」

 

★アマ60歳以上の部 3位★
小澤啓二(岐阜関CC)   160=83、77

 

★ベストスコア賞★
尾崎智勇(HOMEX) 第1日 72

 

★ベストスコア賞★
福田寿和(鈴鹿CC) 第2日 72


 

<会場風景、表彰式、フォトギャラリー>

 


◆中部プロゴルフ協会の桑原克典会長があいさつ