中部シニアオープン 2R成績表、速報記事を掲載しました
2021.11.10
2021年度(第20回)中部シニアオープンゴルフ選手権競技
2021年11月9日(火)・10日(水)
富士カントリー可児クラブ(志野コース)
第2日成績表
通算1オーバーのプレーオフ勝負
三木由人(フリー)が矢澤直樹(ドリームショットゴルフクラブ)を制し、初V
ベストアマは、55歳の西田隆志選手(笹平CC)
第20回中部シニアオープンゴルフ選手権競技
2021年11月9日(火)・10日(水)
会場/富士カントリー可児クラブ(志野コース) 6729yd Par72
参加人数/114名(うち欠場8名)
・アマチュア50歳代の部 30名(うち欠場4名)
・アマチュア60歳以上の部 27名(うち欠場3名)
・プロ50歳代の部 42名(うち欠場1名)
・プロ60歳以上の部 15名
天候/第1日 雨、第2日 晴れ時々曇り
中部シニアオープン決勝ラウンドが終了した。雨の初日から一転、今日は朝から晴れたが風は冷たく、雲が覆うと寒さがこたえる1日だった。
<総合の部>
総合優勝の三木と、中部プロゴルフ協会の桑原克典会長(左)
初日2アンダーをマークし首位に立った三木由人(フリー)を追いかけ、3打差の1オーバーに喜多翔一(島ヶ原CC)、奥村泰宏(フリー)、杉山直也(メナードCC)、金村吾策(PGA TOUR SUPERSTORE 名古屋みなと)の4人、さらに1打差の2オーバーに小川哲広(富士C可児C)、永井友之(シャトレーゼ)、奥智将(金沢セントラルCC)の3人、決勝のビッグスコアを狙う選手たちが張り切ってスタートしていった。
最終組は三木、喜多、奥村の3人。1番(パー4)で、喜多が奥からの5メートルのバーディパットを沈め、首位と2打差に縮めた。続く2番(パー5)で、奥村が第1打を右の崖下に落とし、4オン2パットのボギーとする。三木は、安定したショットでグリーンを捕らえながら、ロングパットも距離感ぴったりに寄せてパーセーブを続けた。そして、5番(パー4)と8番(パー5)でバーディを決め、通算4アンダーに伸ばして、独走体制に入るかと思われた。しかし、三木は9番(パー4)、「あのショットからおかしくなった」と振り返る、右のラフからの第2打を右に曲げてしまい、3打目もグリーン奥へ、そこから寄せたものの3パットのダブルボギーとし、通算2アンダーで前半を終えた。
前半終了時点で、首位は三木、2位は4打差の通算2オーバーで奥村と杉山、そして矢澤直樹(ドリームショットゴルフクラブ)の3人が続いた。矢澤は初日76で15位タイからのスタートだったが、前半を2アンダーで回っていた。
後半に入ると、三木の調子が狂いだす。10番(パー4)と12番(パー5)で3パットのボギーを叩き、さらに15番(パー3)もグリーン奥に外してボギー、一気に通算1オーバーにスコアを落としたのだ。この時点で、すでにホールアウトした矢澤が69をマーク、通算145の1オーバーで待機しており、2人が並んだ。その情報を、17番(パー5)で知った三木は気合を入れ直したのか、3メートルのバーディパットを見事にねじ込み、1打のリードを奪った。
そして、最終18番(パー4)。志野コースでいつもドラマを巻き起こすミドルホールだ。三木の第2打はグリーンを捉えられず、左手前へ。そこからパターを選んだ三木の球は2メートルを残し止まった。それを決められず、通算1オーバーのフィニッシュとなり、勝負はついにプレーオフにもつれ込んだ。
プレーオフの1ホール目、10番(367yd、パー4)。三木の第1打はフェアウェイ真ん中へ。続く矢澤の第1打は左へ曲げたため、暫定球を打った。幸い、第1打が左のバンカーにあり、第2打をピン下8メートルほどに乗せた。一方の三木は、ナイスショットでピン手前80センチにピッタリ寄せ、ほぼ勝負あり。三木がバーディパットをきっちり沈め、初優勝を決めた。
三木は賞金100万円を獲得。「本当に嬉しい。妻と美味しいものを食べてきます」と笑顔満面だった。
また、プロ60歳以上の部は奥村泰宏(フリー)が通算149で優勝し、賞金10万円を獲得した。
<アマチュアの部>
初日80でアウト第2組からスタートした西田隆志選手(笹平CC)が71のナイスラウンドでホールアウト。通算151でベストアマチュアに輝いた。西田は50歳代の部の優勝も決めた。また、アマ60歳以上の部は通算153で藤井広文選手(桑名)が獲得した。
ベストアマチュアの西田選手
<ベストスコア賞>各日10万円
第1日 70 三木由人(フリー)
第2日 69 矢澤直樹(ドリームショットゴルフクラブ)
<インタビュー>
総合の部
優勝
三木由人(フリー) 145=70、75(36、39)
初めてのプレーオフが決まった時、「今日のような日に勝てなかったら、もう勝てないと思って、とにかく勝ちたかった。だから、本当に勝てて、すごく嬉しいです」と三木は緊張が解けた柔らかな笑顔になった。「前半はアイアンも良くて、いい感じだったんですが、あの9番の2打目がよくなかった。7番アイアンで打てば良かったのに、6番アイアンでコントロールしようとしたら右に出ちゃいましたね。結局ダボにしてしまったし・・。後半もやっぱりプレッシャーがあったのかなと思います。17番で、並んでると聞いて、なんだか緊張が解けたというか、力を抜いて打てた。プレーオフの2打目も我ながらいいショットだったと思います」。試合を丁寧に振り返りながら、喜びも徐々に大きくなってきた様子。23歳でプロ合格してから、レギュラー時代は目立った成績を残せなかった三木。「シニアを心機一転のつもりでスタートしたので、優勝で終われて良かった」。中部シニアオープン初出場の51歳。
2位
矢澤直樹(ドリームショットゴルフクラブ) 145=76、69(34、35)
前半の1番、2番を連続バーディ発進した矢澤は、5番で3パットのボギー、その後、8番でバーディを取り返して34、通算2オーバーで折り返した。後半はパーセーブを続け、17番でバーディを奪って、今日のベストスコアとなる69でフィニッシュした。「スコアはよかったですけど、ティーショットは昨日から良くなくて、曲がりっぱなしだった。でも、今日は曲がっても木に当たってフェアウェイに戻ってきたり、カート道には寝て前に行ってたりと、ラッキーがいろいろありました。ドッグレッグの16番はまっすぐ行っちゃったけど、木に当たってフェアウェイに出ていて、そこから乗せて2パット、ナイスパーでしたよ。いい日でした(笑)」とホールアウト後に話した矢澤。プレーオフを制することはできなかったが、中部シニアオープンに初出場の50歳は、2位の賞金の他に、ベストスコア賞の10万円を獲得した。
プロ60歳以上の部
優勝
奥村泰宏(フリー) 149=73、76(37、39)
「2番で右に落としちゃったり、今日はドライバーがずっと悪くて、いいところから打てなかったので苦労しました」と振り返った奥村。だが、唯一のバーディを奪った6番(パー4)では、フェアウェイからの残り185ヤードをユーティリティでピンそば10センチにオンした。「あれはいいショットでした。あれ以外はダメだったなあ」。
61歳の奥村は、部門の優勝で賞金10万円を獲得した。
<アマチュアの部>
ベストアマチュア
50歳代の部 優勝
西田隆志選手(笹平CC) 151=80、71(36、35)
前半2番をバーディ、9番で3パットのボギー、後半は11番でバーディだった。「昨日は雨が嫌だなあと思いながら回っていたのですが、今日は天気も良くて、気持ち良く回れました。3パットは一つだけ。寄せワンも多かったけど、サンドウェッジをうまくいきました」。
今年は日本シニアに出場、中部日本シニアアマチュアゴルファー図で優勝するなど好調だった。26歳でゴルフを始めた。シニアになって競技に本格的に出るようになった。これからの活躍が楽しみな55歳。
60歳以上の部
優勝
藤井広文選手(桑名CC) 153=79、74(37、37)
前半に1バーディ、2ボギー、後半は1ボギーだった。「ショットは良かった。アプローチの失敗をしたり、逆にいい寄せもあったり。厳しいピンだったけど、なんとか克服できたと思う。日本シニアのショックから少し立ち直れたかなあ」と藤井選手。この秋に開催された日本シニア最終日に、10位内を目の前にしながら、上りの16番から崩れてしまい、来年のシード権を取りそびれ悔しい思いをしている。
<会場フォトギャラリー>