[2011]中部シニア≪本戦第2日/記事≫

2011.07.14

平成23年度
第45回 中部シニアゴルフ選手権競技
開催日/2011年7月13日(水)14日(木)
会 場/春日井カントリークラブ(西コース)
距離/6617Y PAR72
参加人数/167名
天候/晴

第2日スタート表
button_report_start

第2日成績表button_report_result


真夏のデッドヒート。

プレーオフで、松本選手(加茂)が萩選手(三重)を逆転、

3位に1打差で稲垣選手(岡崎)

春日井CCから飛騨、木曽の山並みが遠望出来るほど澄み切った一日。真夏の日差しのフェアウェイを吹き抜ける風はガス欠したエアコンのような肌触り。
中部シニア第2日、日焼けしたゴルフおじさんたちの決勝戦。106名がまぶしいほど光る緑の芝を順々に進行していきますが、選手の関係者や取材記者、ギャラリーは、最終組3人のゆずらぬ強烈なデッドヒートに釘付けとなった見応えのあるゲーム展開でした。
天気よし、コース・コンディションよしだが全般にスコアが伸びない。ピンポジションが要因か、最終組の萩篤選手(三重)と松本英司選手(加茂)、昨年の日本シニアチャンピオン稲垣智久選手(岡崎)の3人は前半通算イーブンで折り返しました。3人が“優勝”という獲物に食らいついて引っ張り合っているように離れません。力の入った好試合です。
ルーキーの佐々木清士選手(グランディ浜名湖)も1打差、宮本考敏選手(さなげ)、小山正行選手(ライオンズ)が2打差で追い、トップグループを作り後半戦に向かいました。後半戦も最終組3人の“優勝”という獲物の引っ張り合いは続きました。小山選手も獲物に食らいつこうと頑張っていました。佐々木選手、宮本選手は、残念ながら後退していきました。
18Hで稲垣選手は1打及ばず3位、松本選手、萩選手のプレーオフとなりました。プレーオフは1番、2番、3番の繰り返し。圧巻は3H目のロングホールです。共にバーディーでおさめ次のホールへ進みましたが、萩選手はミラクルバーディーでした。2打目を左の1番ホールへ曲げ、そこから3打目をスーパーショットでオン、7mのパットを入れてバーディー。しかし、奇跡的セーブも女神は優勝へ導きませんでした。
再び1番に戻って4H目で松本選手が3打目を80cmにつけ、ついに“優勝”という獲物を手中に収めました。

勝負がついてグリーン上で握手を交わす2人。周りを見渡せば選手の仲間、倶楽部の応援団、関係者が2人の激闘をたたえていました。

この大会の上位17名(同スコアはマッチングで決定)日本シニアの出場権獲得。
なお日本シニアは、11月9~11日(水~金)熊本県・熊本空港カントリークラブで行われます。

廣瀬1
<インタビュー>

CGA11sinia7.14matumotoshot「最終18番Hで気合いを入れ直しました」
優勝の松本英司選手(加茂) 144=71,73(37、36)

バーディでスタートした松本選手だが、「あのパットは、緊張したよ。昨日から1メートルが入ってなかったから、1番の上りの1メートルが真ん中から入って、ホッとした。今日はいいかな、とも思った」と振り返るように、今日の松本選手はパッティングのタッチがよく合っていた。ショットも58°やPWが安定しており、ピンに絡むアプローチを見せつけた。最終組の3人がお互いを牽制しあいながら、三つ巴状態でゲームはすすめられた。折り返しは3人ともにイーブンパー。そして、インに入った10番H、11番Hと松本選手が連続バーディで2アンダーとしたが、その後もボギーやバーディとで出入りの多いラウンドとなった。
結局、決勝ラウンドは6バーディ5ボギー1ダブルボギーの73だったが、最終18番Hの第3打でピン奧1メートルにピタリと寄せるショットを放った時に「プレーオフにいける権利ができた」とうれしくなったのだとか。「あそこで気合いを入れ直せたことで、プレーオフの4ホールはとても楽しかった。パターも入ったし、充実してました」。松本選手にとっては、昨年の愛知県シニア以来の優勝である。日本シニアは過去3回出場しており、最高は7位。「このプレーオフみたいな気持ちが大切なんだね。日本に行っても、強い気持ちでやってきますよ。そしてこれからも、シニアの試合で活躍できるよう、レギュラーの試合にも積極的に出たい。でないと、枯れてっちゃう気がするから」。

CGA11sinia7.14ogishotプレーオフで負けた萩篤選手(三重) 2位 144=70、74(38、36)
「よくやれたと思います」と言葉少なに語った萩選手。プレーオフ3ホール目のスーパーバーディについては、「相手はバーディ取れそうだったし、思いきってショットするしかなかった」と、萩さんの表情には、全てを出し切った充実感が漂っていた。

CGA11sinia7.14inagaki稲垣選手は1打差3位にとどまる 145=71、74(37、37)
16番H(505Y、Par5)で第3打をピン60センチにつけながら、バーディを奪うことができなかった稲垣選手。「あれを取れないようじゃダメ」と1打差でプレーオフに参戦できなかった悔しさを口にした。

CGA11sinia7.14kojima70人をごぼう抜きして、日本シニアの出場権を獲得
小島朋広選手(名倉) 6位タイ 148=79、69(34、35)

第1日目を79として75位タイ、今日のスタートは、通称「裏街道」の14組。実に後ろから5組目からのスタートだった。しかし、今日の小島選手は意気込みが違った。6バーディを奪取、OBもたたいたが、今日のベストスコア69をマークして6位タイに食い込んだのだ。本人も「こんな追い上げはしたことない」と驚いた70人抜きをやってのけた。

CGA11シニア7.13今田最年長74歳、今田選手は通算157。73位タイ 157=79、78(38、40)
55歳から出場できる中部シニアの戦いに、地区予選から勝ち抜いてきた70歳代は4名いた。今田幸男選手(浜松)74歳、西村衛選手(西尾)73歳、山本計選手(加茂)70歳、森田勝美選手(新城)70歳。そのうち、今田、山本、森田選手は決勝ラウンドに進出した。

CGA11sinia7.14ogi-nakama萩選手(左から4人目)のプレーオフの応援にかけつけた三重カンツリーの仲間たち。
萩選手の右隣は、昨年覇者の矢田義孝選手で、通算149で日本シニア出場権を獲得した。

CGA11sinia7.14ono小野義明選手(養老)は通算150でホールアウト。日本シニアの出場権の最後の一枚をマッチングで手に入れた。昨年の大会でも、最後の一枚で出場権を手にしており、まさにラッキーボーイ。一方、マッチングで落ちたのは柴山俊治選手(岐阜稲口)で、これまた、昨年と同じ。「同じパターンで落選なんて、ありえない、かなしい」と柴山選手。

 

日本シニア出場権獲得の選手のみなさん