中部シニア本戦 2R成績表、速報記事を掲載しました
2022.07.07
2022年度(第55回)中部シニアゴルフ選手権競技
開催日/2022年7月6日(水)・7日(木)
会場/緑ヶ丘カンツリークラブ
[第2日] 成績表(PDF)
第55回中部シニアゴルフ選手権競技
2022年7月6日(水)・7日(木)
会場/緑ヶ丘カンツリークラブ 6524yd、Par72
参加人数/118名(うち欠場5名)
天候/1R 晴れ、2R 晴れ
木村洋選手(グレイスヒルズCC)が通算6アンダー。
2位に6打差をつけて、ルーキー優勝。
150ストロークまでの14人が日本シニア出場権を獲得。
朝方は雲が多かった緑ヶ丘CCだったが、徐々に晴れ間が増え、昨日と同じく真夏日になった。
中部シニアゴルフ選手権競技決勝ラウンドは、1番ホールから波乱の展開となった。
初日4アンダーで首位発進した土本肇選手(いわむらCC)が、スタートの1番(350ヤード、パー4)で第2打をシャンクしてOBとし、グリーンの奥からの第5打を入れられず、さらに返しも入らずのトリプルボギーとする。そして、続く2番(518ヤード、パー5)で、第1打が左斜面に行くと、そこからの第2打がまたも右に行くOBとなり、このホールもトリプルボギー。さらに3番(379ヤード、パー4)で1メートルのパーパットを外してボギーと、3ホールで一気に7打落とし、通算3オーバーになった。一方、3アンダーの2位でスタートした木村洋選手(グレイスヒルズCC)は2番で手堅くバーディを奪取し通算4アンダーに伸ばす。金原誠治朗選手(緑ヶ丘CC)はパーセーブして通算2アンダー、山下洋右選手(三好CC)は2番でボギーを打ち通算イーブンパーだった。
出だしで大きく乱れた土本選手だったが、その後は復調の兆しを見せ、昨日イーグル奪取した6番(505ヤード、パー5)でピン奥10メートルに2オンしたのだ。ところが、パターを取りにバッグに戻ったところで、この第2打で同組の金原選手のクラブを使ってしまったことに土本選手が気づいた。つい最近まで使っていたクラブと同じだったために間違えて引き抜いてしまったらしいのだが、2罰打を加えたボギーとなった。この6番ホールで、木村選手はバーディを奪い、通算5アンダーまで伸ばした。この時点で、ひとりアンダーパーで進む木村選手に死角はないように思えた。が、ゴルフはわからない。
距離もあり難しい8番(424ヤード、パー4)の第1打、木村選手の球は右の崖下へ。そこからの第2打がまたも右の斜面へ、さらに第3打もミスが続き、結局このホールを5オン、1パットのダブルボギーとし、通算3アンダーと振り出しに戻ったのだ。
前半を終えて、木村選手が首位で通算3アンダー、2位は通算イーブンパーで金原選手と、一つ前の組の児島達之選手(春日井CC)、2つ前の組の原田英明選手(南山CC)の3人が並ぶ展開。土本選手は通算4オーバー、山下選手は通算2オーバーで折り返した。
後半に入ると、木村選手は11番、12番、14番でバーディを奪って独走状態となり、優勝はほぼ確実な気配に。一方で、2位以下が混戦、そして、日本シニアへの14人のカットラインが熾烈になってきた。ホールアウト後のアテスト会場では選手たちがざわついていた。そして、最終組がカードを提出して競技終了。優勝は、木村選手で通算6アンダー、2位に6打差をつけての圧勝。55歳のルーキー初栄冠を飾った。
2位は通算イーブンパーで原田選手、3位は通算1オーバーで金原選手が入った。日本シニアへの出場権は最終的に、通算150ストロークのマッチングスコアカードにより決定された。今日を69で回り、いわゆる裏街道から通算147で大ジャンプアップしてきた豊田幸志選手(芦原GC)、日本シニアに10年連続出場となった藤井広文選手(桑名CC)、最後の一人は、野村昭一選手(朱鷺の台CC)でインスタートの選手だった。
<インタビュー>
優勝
「8番以外は、満点。うまく伝わらないかもしれないけど、すごく嬉しい」
木村洋選手(グレイスヒルズCC) 138=69、69(36、33)
1打差を追いかけてスタートした木村選手は、終わってみれば、5バーディ、1ダブルボギーと、2日続けて69の6アンダー。実に、2位とは6打差の圧勝だった。「(ダブルボギーの)8番以外は気持ちよく回れました。ピンチはあのホールだけでした。昨日を越えようと思ってスタートしたんですが、ショットもパットも調子がよかった」と納得のラウンドを振り返り、同組に金原選手がいたことが大きかったとも。というのは、この試合の練習ラウンドを、金原選手と原田選手の3人でした際、ホームの金原選手から攻略をいろいろと学んだ。そして今日のラウンドも金原選手と一緒だったことで、「刻むときとか、何気に参考にしていました」とか。「練ランの3人が上位3人だったんですね」と感慨深げだった。
ジュニア時代から競技に出ていた木村選手だが、しばらく競技から離れていて、社会人になってからは中部ミッドに1度出たのみ、2度目の試合が今回で、かっこよくシニアルーキー優勝を決めた。息子の太一くんが中部ジュニアと中部アマに勝利しており、「これで親子で3冠」と嬉しそうに語った木村選手。控えめな表現だったが、喜びはひしひし。これからシニアでの活躍が楽しみである。
2位
「大叩きしなかったのが良かった」
原田英明選手(南山CC) 144=73、71(35、36)
スタートの2ホールを連続ボギーとしてしまったが、3番、4番を連続バーディで「持ち直した」という。その後、6番でバーディ、後半は1バーディ、1ボギーだった。「昨日は1バーディ、2ボギーでした。2日間とも大叩きしなかったのが良かったかな。2打目がウエッジでいけるホールが多いので、今日のパーオンは11回」と、飛距離270ヤードのアドバンテージが大きかったようだ。原田選手はシニア3年目の57歳。一昨年のルーキーの時に代表枠に入ったが、コロナで競技がなくなった。去年は予選でマッチングで落ちて悔しい思いをし、そのリベンジの意味もあった今回だった。初の日本シニア出場に期待したい。
3位
金原誠治朗選手(緑ヶ丘CC) 145=70、75(38、37)
ホームの選手として、周りからの期待も相当あったと思われる金原選手は、前半、パーセーブを続ける中、5番では下から10メートルの長いパーパットも決めるなど、しぶといゴルフを展開。ただ、残念ながらバーディが取れない決勝ラウンドとなったが、しっかりと3位入賞を果たした。
4位
10年連続日本シニア出場!
藤井広文選手(桑名CC) 146=74、72(36、36)
ホールアウトするなり、「よかったあ、10年連続でいけるぞー」と喜んだ藤井選手。長年の経験から、今日のパープレーで代表枠に入れたと確信していたのだが、結果は堂々たる4位入賞だった。「今日はもう必死でしたよ。エグいパーが3つもあった。イーブンで折り返して、後半は10番でバーディ取れたけど、12番と13番が連続ボギー、15番で50センチのパーパットを外した時は、もうダメかなと思ったんだよ。そしたら、16番でスライスラインが決まって、これがとにかく良かった。あとはパーを続けようと慎重にしたら、18番で長いのがまた入ってバーディが取れた。ほんと、すごく嬉しい〜」。64歳の藤井選手はこれでシニアになってから毎年日本シニアに出場するという快挙を達成。「10回行きたい、と思って今回参加して、願いがかなった。感謝を込めて、いいことします!」とおどけた。今年は中部ミッドシニアでルーキーイヤーとなる。
5位タイ
初日47位タイからごぼう抜き入賞
豊田幸志(ひでゆき)選手(芦原GC) 147=78、69(36、33)
インスタートのいわゆる裏街道から、5位タイに大浮上した豊田選手。前半のインは、10番、12番、14番と3バーディの後、15番でボギーとするもすぐの16番で実に15メートルの上からのラインを見事に沈め、バウンスバックし後半へ。すると、1番、2番と連続バーディを奪い、この日5アンダーまで伸ばした。しかし、8番で3オン3パットのダブルボギーとして、69でフィニッシュした。「もう、自分でもどうなってるのかわからないくらいいいゴルフができてました。人生で一番いい内容、ベストスコアです」と振り返った。54歳のルーキー。ゴルフ歴は約20年、競技は15年ほどとか。中部アマゴルフ研修会のメンバーでもある。早めのホールアウトで、早々と会場を後にしたが、終わってみれば、5位入賞で、残念ながら表彰式には出られなかった。
5位タイ
木田正彦選手(名張CC) 147=73、74(38、36)
5位タイ
磯部伊知郎選手(桑名CC) 147=73、74(37、37)
14位
日本シニア出場権、最後の一人。
野村昭一選手(朱鷺の台CC) 150=79、71(36、35)
3バーディ、2ボギーの1アンダーでフィニッシュし、通算150ストロークのマッチングの一番手になった。「同組に69を出した豊田さんがいて、ひっぱられて頑張れました。アウトの5番で昨日はトリプルだったんですが、今日はボギーで収まりリベンジできたのが良かったです」と最後の一人に決まってびっくりした様子だった。64歳の野村選手は、これまで12年ほど前からインタークラブの選手として競技には出ていたが、個人戦としては初めてのCGA競技なのだとか。「朱鷺の台の林さんに誘われて、思い切って予選に参加したら通過して、まさか日本にも行けるとは!!」。
<会場フォトギャラリー>