中部ミッドアマチュア2R成績表、記事、フォトギャラリー
2018.10.12
平成30年度(第8回)中部ミッドアマチュアゴルフ選手権競技
開催日/平成30年10月11日(木)・12日(金)
会 場/富士カントリー可児クラブ(志野コース)
7122ヤード、Par72
参加人数/156名(うち欠場8名)、決勝94名(うち欠場2名)
天 候/第1日・曇り時々雨、第2日・曇り時々晴れ
第2日成績表(PDF)
通算3オーバー、32歳の見﨑和也選手(品野台CC)が初優勝。
プレーオフで、榊原吉規選手(知多CC)を制す。
通算155ストロークまでの上位13人に日本ミッドアマ出場権
中部ミッドアマ決勝ラウンドは、肌寒い曇り空、そして強風の中で行われた。
前日首位の2アンダー、横見彰彦選手(グレイスヒルズCC)を追いかけ、1打差で榊原吉規選手(知多CC)、2打差のイーブンに3人、3打差の1オーバーに5人、さらに2オーバーに2人が続き、初日81ストロークまでの92人が朝7時30分からティーオフしていった。
今日は、決勝ラウンドらしい厳しいセッティングに加え、強い風が選手たちを苦しめた。
プレーする選手たちは「ボギーが簡単に出てしまうので、もう必死だった」「パーが昨日のように簡単に取れない〜〜」「ピンポジションがすごく難しかった」という声からも、自分のベストを尽くすにも日本ミッドアマのカットラインが頭をよぎっていたようだった。
最終組は、スタートホール(377Y、パー4)から動き出した。イーブンパーの倉田順一選手(新城CC)がグリーン手前のバンカーで目玉になり、脱出に2打を要しダブルボギー発進とすると、3番H(384Y、パー4)では横見選手と榊原選手がともにグリーンを外し、パーパットが決まらずボギーとする。そして5番H(444Y、パー4)で横見選手がボギーを叩き、榊原選手とついに通算イーブンパーで並んだ。その後、榊原選手が6番H(376Y、パー4)と9番H(438Y、パー4)でバーディとして通算2アンダー。実力と経験に勝る榊原選手がこのまま勢いを増して、V街道を走るのかと思わせた。
前半を終え、通算2アンダーで首位に立った榊原選手、2位は通算1オーバーで、3打落とした横見選手と、3組前で3バーディ3ボギーのイーブンで回った見﨑和也選手(品野台CC)の2人、通算3オーバーグループに宮園正則選手(額田GC)、光山尚宏選手(岐阜本巣CC)、上田崇宏選手(関ヶ原GC)の3人が続いた。
後半に入り、選手たちがボギーを叩く展開の中、榊原選手は11番Hから3連続ボギーで通算1オーバーにスコアを落とす。横見選手は11番Hと15番Hでボギーとし通算3オーバーでホールを進めた。一方、安定したプレーを続けたのが見﨑選手だった。1バーディ1ボギーで16番Hまで通算1オーバーを守り、優勝戦線は見﨑、榊原選手の2人に注目が集まった。ところが、見﨑選手は17番H、18番Hで連続ボギーを叩いてしまい通算3オーバーでホールアウト。榊原選手の結果待ちとなったが、あろうことか榊原選手も17番H、18番Hを連続ボギーで同じく通算3オーバーフィニッシュ。2人によるプレーオフへと突入したのだ。
プレーオフは1番H(377Y、パー4)からのサドンデスだった。榊原選手は第1打を右に大きく曲げ、第2打は出すだけ、3打でグリーン右のバンカーへ。一方、見﨑選手はフェアウェイからの第2打をピンの右8メートルにオンした。榊原選手がバンカーからナイスアウトでピン1..5メートルに寄せたのを見て、見﨑選手が打ったパットはピンを過ぎ2.5メートルオーバー。ラインはほぼストレート。「この返しを入れないと負けもあると思った」と見﨑選手は、しっかりとストロークし、ボールは見事にカップイン。プレーオフは1ホール目であっさりと勝負がつき、見﨑選手の初優勝が決まった。
◆成績◆
優勝 見﨑和也(品野台CC) 147=73、74(36、38)
2位 榊原吉規(知多CC) 147=71、76(35、41)
3位 横見彰彦(グレイスヒルズCC)148=70、78(39、39)
4位 三浦英夫(ぎふ美濃GC) 149=75、74(37、37)
5位 横山浩康(中部日本パブ) 150=74、76(39、37)
5位 光山尚宏(岐阜本巣CC) 150=73、77(38、39)
通算155ストロークまでの13人に、11月14日(水)〜16日(金)に兵庫県の小野ゴルフ倶楽部で開催される日本ミッドアマチュアゴルフ選手権競技への出場権が与えられた。
●出場権獲得選手●
見﨑和也(品野台CC)、榊原吉規(知多CC)、横見彰彦(グレイスヒルズCC)、三浦英夫(ぎふ美濃GC) 、横山浩康(中部日本パブ)、光山尚宏(岐阜本巣CC)、小原景(東名古屋CC)、宮園正則(額田GC)、倉田順一(新城GC)、児島達之(春日井CC)、上田崇宏(関ヶ原CC)、神谷茂(岡崎CC)、鈴木優太(ライオンズGC)
マッチングスコアカードにより決定
「去年の悔しさがあったから、ゴルフの時間を増やしてきた」
優勝
見﨑和也選手(品野台CC) 147=73、74(36、38)
「今年こそ日本ミッドへ、できれば優勝を」、昨年の呉羽大会のリベンジを誓い、ラウンド数を増やすなど取り組んできた見﨑選手。首位と3打差で迎えた決勝ラウンド、ラッキーはスタートからいきなりやってきた。1番H(377Y、パー4)、第2打をグリーンオーバーしたがチップインバーディすると、2番H(554Y、パー5)でも2メートルのバーディパットが決まった。「今日はいいかも。でも、難しいホールだからすぐに貯金は使い果たすだろうから大事に行こう」と気持ちを引き締めた。直後の3番H(384Y、パー4)でグリーンオーバーし寄せきれずにボギーとする。「後ろの6人もこのピンポジションでは我慢比べになりそうだな。無理せず、安全運転をしていこう」。そして、見﨑選手は、5番ボギー、6番バーディ、8番ボギーと前半を3バーディ3ボギーのイーブンで折り返した。
後半はまたも出だしでラッキーなバーディを奪う。第1打が左にすっぽ抜けたもののセーフ、第2打は木越えの110ヤードだったが、グリーン左手前へ。そこからの寄せが入ったのだ。その後、13番H(394Y、パー4)で3パットのボギー、通算1オーバーで17番H(577Y、パー5)を迎える。フェアウェイを外すことが多かった今日のラウンド、ここでも第1打はセミラフへ。第2打はクリークが「当たり損ね」で左のバンカーのアゴへ、ワンピンに寄せたが入らずボギーとすると、続く最終18番H(457Y、パー4)。志野コースの名物とも言える難関ミドルホールである。これまで数々のドラマを生んできたホールは強烈なアゲンストだった。「パーで上がりたいなあ」と思い、打ち上げ入れて240ヤードの第2打をスプーンで放ったが花道から左ラフにこぼれ、アプローチで1.5メートルに寄せた。しかし、「強く入ってしまった」パットはカップ周りを一周して止まった。「3オーバーになったので優勝はないな」とアテストに行くと「プレーオフかも」と告げられ、「ドキドキしてきた」と見﨑選手は丁寧に18ホールを振り返ってくれた。そして、最終組の榊原選手が最終18番Hで痛恨のボギーを叩き、プレーオフへ。1ホール目にパーセーブで勝負を決めたのだ。
ゴルフ競技は同組で回るプレーヤー以外のスコアや状況はわからないだけに、自分の最善を尽くすことしかできないスポーツである。見﨑選手も最終2ホールでのボギーで諦めかけた優勝がプレーオフによってもたらされた。「最後まで諦めないでやり抜く」ことが運を引き寄せる力になるのだと改めて感じさせてもらった。
今月29日で33歳になる見﨑選手は、小学生からゴルフを始め、進学校で知られる東海高校3年生の時、中部ジュニアで優勝。当時は文武両道のジュニアとして話題を呼んだ。同志社大学に進学、1年生で関西学生選手権で吉田泰典(現在プロ)とのプレーオフを制し優勝した。プレーオフはその時以来だったとか。卒業後の就職先は高島屋日本橋店、今はゴルフ売り場のマネージャー(責任者)として日頃は東京暮らしである。「そろそろ競技に復活しよう」と父・保和さんと同じ品野台CCに2015年に入り、16年に中部ミッドに初出場し4位入賞、17年も「行けるだろう」と望んだが撃沈。富山から土砂降りの高速道路を走りながら誓った「来年こそ」は実現した。毎週、東京から車を飛ばして名古屋に戻り、クラブ競技やラウンドを重ねている。平日の対外競技は有給休暇で対応。来月の日本ミッドで活躍できれば、高島屋の宣伝に大いに貢献するかも!!
(写真/表彰式の後、左から13位の鈴木選手、3位の横見選手、優勝の見﨑選手、2位の榊原選手)
2位
榊原吉規選手(知多CC) 147=71、76(35、41)
通算2アンダーで前半を折り返し、優勝最有力だったが、後半に5ボギーで失速、プレーオフを制することができず、中部ミッド2度目の優勝を逃した。「悔しいだけです。次は頑張ります。まずは日本ミッドで!!」
3位
横見彰彦選手(グレイスヒルズCC) 148=70、78(39、39)
「今日はノーバーディでした。ショットが機能に比べて少しずつズレて、バーディパットも長くなってしまった。やりきれなかったことは悔しいですが、優勝争いできたことは嬉しい」。今回、中部ミッドに初出場し、日本ミッド出場権を得たことで一つの目標クリア、来年への弾みになった。
◆日本ミッド、行ってきます〜〜
初日のスコアで13位が75だったこともあり、「150がラインだと考えた」選手たち。しかし、ピンポジションが難しく、風もあり、スコアメイクは困難を要した。崩れてしまい、意気消沈でホールアウトした選手も多かったが、最終的には通算155ストロークのマッチングとなり、出場権獲得選手は喜びを分かち合い、大いに盛り上がっていた。
三浦英夫選手(ぎふ美濃GC) 4位 149=75・74
「今日はショットが良かった。アプローチを一度もせずに回れました。ってことはバーディパットが入ってないんだけどね(笑)。去年の11月に肋間神経痛になって3月までクラブを握れなかった。4月に30ヤードから練習を再開したんだけど、よくここまでこれたなあって思います。クラブも全部軽くして、負担がかからないようにしてね」。55歳。
横山浩康選手(中部日本パブ)5位 150=74・76「できることを一生懸命やっただけ。140台で回りたかったけど、16番でOBしたのが残念」(52歳、日本ミッド出場は連続6回目となる)
小原景選手(東名古屋CC)7位 151=75・76「僕の方が上だね(笑)」(43歳、同じ7位の宮園選手とマッチングでどちらが上かで楽しいイジりあい)
宮園正則選手(額田GC)7位 151=72・79「よかった。5回目の出場ができる〜」(43歳、昨年悔し涙のリベンジ達成)
倉田順一選手(新城GC)9位 152=72・80「ダメかと思った。日本ミッドは5回目になります」(52歳、最終組で6番Hでイーグルを奪ったが、8番でトリプルもあり)
児島達之選手(春日井CC)10位 153=77・76「前半でダブルボギー2つでダメかと思ったけど、後半は耐えてオールパー。18番も2オンできた。飛ぶのはいいねえ(笑)」(56歳、飛距離280ヤードを武器に頑張る。初日本ミッド)
神谷茂選手(岡崎CC)12位 154=74・80(54歳、今年シニア入りで、日本シニアの出場権も獲得している)
上田崇宏選手(関ヶ原CC)10位 153=75・78
「前半イーブンでよおし、って思ったらイン乱でした。今日はノーバーディ、半ば諦めかけたけど最後の18番で右バンカーから寄せパーした。堪えてよかった」。大会前の3連休に高熱を出して寝込んでしまい、体重も3キロ落ちたとか。「せっかくトレーニングしてきたのに〜〜」と残念がっていた。40歳。
光山尚宏選手(岐阜本巣CC)5位 150=73・77
「昨日はショットが良かったけど今日は悪かった。朝から緊張してました。13人に入れてよかったです」。43歳、中部ミッド3度目の挑戦で出場権獲得、20年のゴルフ歴で初ジャパン。
鈴木優太選手(ライオンズGC) 13位 155=78・77
初日41位タイでインスタートから大浮上で、初めての出場権を獲得。「ドライバーは曲がってましたけど、諦めずにプレーしてよかった」と鈴木選手。日本ミッドはもうないと会場を後にしたが、刈谷まで走ったところで電話が入り、急遽戻ってきた。残念ながら表彰式には間に合わなかったが、皆と喜びを分かち合った。30歳。
<日本ミッド出場権獲得選手、会場風景・・フォトギャラリー>