中部女子アマチュア3R成績表、速報記事、インタビュー等を掲載しました

2024.05.17

2024年度(第53回)中部女子アマチュアゴルフ選手権競技

開催日/2024年5月15日(水)~17日(金)

会場/愛岐カントリークラブ(中・東コース)

 

【第3日】成績表(PDF)

 

 

第53回中部女子アマチュアゴルフ選手権競技
2024年5月15日(水)・16日(木)・17日(金)
会場/愛岐カントリークラブ(中・東コース) 6323yd、Par72
参加人数/122名(うち欠場6名)
天候/1R 晴れのち曇り、2R 雨のち晴れ、3R 晴れ

 

通算5アンダーでプレーオフ決着へ。

高校3年の日比野邑香選手(岐阜国際CC)が初の女王に輝く。

 


 

CGA主催競技2024年度の幕開けとなる本戦、中部女子アマチュアゴルフ選手権競技が終了した。会場の愛岐CCは朝から日差しが注ぐ好天に恵まれた。気温はぐんぐんと上昇し、夏日を記録。ただ風があったため、日陰はしのぎやすい1日だった。

 

優勝と、日本女子アマへの出場枠を狙う決勝日。通算5アンダーの首位、入谷響選手(JGAジュニア・朝日大1年)を追いかけ、通算2アンダーの田中こころ選手(三甲GC谷汲・岐阜聖徳大3年)、通算1アンダーの神谷もも選手(明世CC)と日比野邑香選手(岐阜国際GC・帝京大可児高3年)が最終組で午前9時にティーオフしていった。

 

1番H(408ヤード、パー4)で神谷選手がピン下4メートルを沈めてバーディ、田中選手はアプローチで寄せきれず2パットのボギー、入谷選手と日比野選手はパーセーブといきなりスコアが動いた。2番H(513ヤード、パー5)は全員が3オンしたが日比野選手だけがバーディ奪取。すると3番H(174ヤード、パー3)で入谷選手が2メートルのパーパットを外してボギーとし通算4アンダーとなって、2位の神谷選手、日比野選手との差は2打になった。その後も4人ともにフェアウェイキープからの安定したショットを披露するが、パッティングが思うように決まらない展開が続いた。首位の入谷選手は8番パー4でまたも短いパットを外しボギーとしたが、9番ロングでバーディを取り返し、通算4アンダーで首位をキープした。前半を終えて、日比野選手が34をマークし通算3アンダー、神谷選手が通算2アンダー、田中選手と一つ前の組の大橋莉生選手(名阪チサンCC・浜松学芸高2年)が通算1アンダーで続いた。

 

後半に入り、スコアが大きく動いたのは11番H(371ヤード、パー4)だった。入谷選手が第1打を右に曲げ、球は斜面の木の下へ。そこからの脱出に2打を要すなどダブルボギーとして通算2アンダーに落としたのだ。この時点で、首位は日比野選手の通算3アンダー。田中選手と神谷選手は入谷選手と同じく通算2アンダーと、優勝戦戦が混沌としてきた。しかし、そんな中で、入谷選手が意地を見せる。16番、17番で連続バーディを奪って通算4アンダーとし、16番のバーディで通算4アンダーとしていた日比野選手に並んだ。神谷選手は15番のバーディで通算3アンダーになっていた。そして、最終18番H(509ヤード、パー5)。ここで入谷選手と日比野選手がともにしびれるバーディパットを沈めて通算5アンダーとし、勝負はプレーオフへと持ち越された。神谷選手はパーフィニッシュだった。

 

プレーオフは10番H(398ヤード、パー4)と18番Hの繰り返しだった。

 

 

1ホール目はともにパーセーブし、2ホール目の18番へ。日比野選手がフェアウェイセンターに運んだのに対し、入谷選手は右の崖下へ。勝負ありかと思われたが、入谷選手はナイスリカバリー。このホールもともにパーでドローとなった。そして、3ホール目の10番H。日比野選手は完璧なショットでフェアウェイセンターへ。一方、入谷選手は左に大きく曲げてしまい、2打目を出すだけ、ピン手前3メートルほどに3オン。日比野選手の第2打はグリーン左の斜面だったが、素晴らしいアプローチでピン横40センチにつけた。入谷選手はしっかりとパーパットを打ったが球はカップの横を通り抜け、ボギーフィニッシュ。日比野選手が落ち着いてパーパットを沈めて決着、初優勝を手にした。

 

◆成績◆

優勝 日比野邑香(岐阜国際CC)  211=68、75、68
2位 入谷響(JGAジュニア)   211=71、68、72
3位 神谷もも(明世CC)     213=68、75、70
4位 田中こころ(三甲GC谷汲)  215=70、72、73
5位 伊藤せあら(東名古屋CC)  216=68、77、71
5位 山本瑠奈(スリーレイクスCC)216=71、73、72

 


3日間の戦いを終え、通算221ストロークまでの18人が日本女子アマチュアゴルフ選手権競技への出場権を獲得した。出場枠は17人だったが、ナショナルチームの小宮千鶴選手(明智GC)が圏内に入ったことで1名繰り下げとなった。また、18人中初めての日本女子アマ出場は6人。なお、タイが生じたためマッチングスコアカード方式により決定された。
日本女子アマチュアは、6月11日〜14日(火〜金)に千葉県の我孫子ゴルフ倶楽部で開催される。

 

 

<インタビュー>

 

「最後のパットは手が震えていました」
優勝
日比野邑香選手(岐阜国際CC・帝京大可児高3年)  211=68、75、68(34、34)


 

決勝日にただひとりの60台をマークしプレーオフへ。そして、勝った。「プレーオフは最初のティーショットは手が震えてうまく打てなかった。最後のパーパットも40センチくらいでしたが、手が震えてました」と心境を明かしてくれた日比野選手だが、最終組で回る姿にはそんな緊張は微塵も感じられなかった。終始、落ち着いて淡々とプレーしているように見えた。「そう見えましたか。朝からずっと緊張していました。同組の選手は皆強いので、どうなるのかなあと心配で・・・。ただ、今日は昨日に比べてショットが安定していたのでパーオン率も高く、パットも入りました」と振り返る。実際、5メートルほどの長めのパットがよく入っており、前半では3バーディ、後半も2バーディを奪った。
「今日の目標はアンダーで回ることでした。前半に2アンダーが出せたけど、後半も油断しちゃいけないと言い聞かせました。自分のゴルフのことだけ考えていたので、18番のバーディでプレーオフになったことはわからなかった。聞いて、びっくりしました」。54ホール目の18番Hで、入谷選手が3メートルのバーディパットを決めた後に、日比野選手は1.5メートルほどをあっさりと決めたのだが、実は大事なパットとは気づいていなかったのだ。プレーオフに入って急に手が震えるほどの緊張を覚えたのもそんな理由だった。
「3日目に残って、上位を狙いたい」が目標だった今大会で優勝、去年に続く2度目の日本女子アマに出場する。「去年は予選落ちしているから今年は最後までプレーしたい」とあくまで謙虚な姿勢の日比野選手の信条は「回るメンバーとか順位とかを気にせず、自分のたてた目標を守ろう」だそうだ。小1からゴルフを始め、現在は帝京大可児高3年生。大先輩である小野祐夢プロのようになりたいそうだ。24年度CGA強化指定選手。
 

2位
入谷響選手(JGAジュニア・朝日大1年)  211=71、68、72(37、35)


 

前半のプレーはもどかしかった。バーディパットがなかなか決まらず、スコアを伸ばしきれなかった。首位で折り返した後半にダブルボギーを叩いてしまったが、後半にしっかりとチャンスを作って首位をとらえ、最終18番も先に3メートルのバーディパットを決めてプレーオフに突入した。
プレーオフの2ホール目に右に曲げたドライバーが、3ホール目の10番Hでは左に曲がった。「ティーイングエリアに立った時に、曲げるの嫌だなとちょっと思ってしまった。ただ、左に行くイメージはなかったんですけどね」と10番Hでの痛恨の1打を振り返った入谷選手。「今日の後半にスダボをしちゃった時はショックだったけど、気持ちを切り替えて、その後に3連続バーディが取れたのは良かったです」。
入谷選手は力感のあるスイングと圧倒的な飛距離が魅力だ。今春から朝日大学に入学し、ゴルフ部では森口祐子プロの指導も受け始めた。3回目の出場となる日本女子アマに、この悔しさをぶつけてほしい。

 

 

3位
神谷もも選手(明世CC) 213=68、75、70(35、35)



 
「バーディパットも外れたけど微妙なパーパットも入ってくれました。何より、最終日をノーボギーで回れたことが一番良かった」と喜んだ神谷選手。日本女子アマは3年連続、4回目の出場となる。

 

 

4位 田中こころ選手(三甲GC谷汲・岐阜聖徳大3年) 215=70、72、73(37、36)


 
今年になって絶不調に陥っていたという田中選手だったが、初日にアンダーパーを出して笑顔になり、最終日は最終組で回った。「今回の目標は予選を通過することでした。それが、結果的に4位というのは予想以上で、良かったです」。日本女子アマは3回目の出場。

 

 

5位タイ
伊藤せあら選手(東名古屋CC・ルネサンス豊田高1年) 216=68、77、71(36、35)


 
「今日はバーディパットのラインが見えたし、ショットも昨日より安定していました。ドライバーは3日間とも良かった」。ゴルフに専念する時間を増やしたくて、通信制の高校を選んだ伊藤選手、日本女子アマは2回目の出場となる。24年度CGA強化指定選手。

 

 

5位タイ
山本瑠奈選手(スリーレイクスCC・日大3年) 216=71、73、72(38、34)


 
前半に2ボギー、後半に2バーディだった。「バーディをあまり取れなかったので、日本女子アマではもっとバーディを取りたいと思います」。日本女子アマは2度目の出場となる。

 

 

◆日本女子アマ出場権を得た選手たち◆

 

7位T
神谷桃歌選手(中部国際GC) 217=72、74、71(38、33)


 

7位T
大橋莉生選手(名阪チサンCC) 217=69、75、73(35、38)


 

9位T
春山愛選手(中部学連) 218=75、73、70(36、34)


 

9位T
丸山夏蓮選手(養老CC) 218=69、76、73’(36、37)


 

9位T
林希莉奈選手(いわむらCC) 218=71、72、75(39、36)


 

12位T
小宮千鶴選手(明智GC) 219=73、75、71(36、35)

初日、2日目と思うようなゴルフができず出遅れてしまった。「最終日も途中まで苦しかったけれど、15番から3連続でバーディが取れた。ホッとしました」と本当に安堵の表情を見せた小宮選手。24年度ナショナルチームメンバーの面目躍如たる内容だった。

 

12位T
中村好花選手(中部学連) 219=75、71、73(36、35)

「2日目も3日目も耐えることができました。高校1年から中部女子アマに出続けて、初めての日本女子アマです。嬉しい!!」

 

12位T
池戸梨緒選手(中部学連)  219=71、75、73(37、36)


 

12位T
伊佐治瑚乃選手(中仙道GC) 219=71、74、74(36、38)


 

16位
中山凜花選手(岐阜国際CC) 220=73、75、72(34、38)


24年度CGA強化指定選手。

 

17位T
江坂実桜選手(養老CC) 221=74、74、73(39、34)


 

17位T
木村葉月選手(愛知県ゴルフ連盟) 221=75、73、73(36、37)


 

 

<会場フォト>