中部女子シニア 2R成績表、速報記事、フォト 掲載

2024.06.06

2024年度(第23回)中部女子シニアゴルフ選手権競技

開催日/2024年6月5日(水)・6日(木)

会場/呉羽カントリークラブ(日本海コース)

 

第2日成績表(PDF)

 

 

第23回中部女子シニアゴルフ選手権
2024年6月5日(水)・6日(木)
会場/呉羽カントリークラブ(日本海コース) 5886yd、Par72
参加人数/107名(うち欠場1名)
天候/1R 曇りのち晴れ、2R 曇り

 

栗原悦子選手(EGC伊勢大鷲)が2年ぶり3度目の優勝。

通算170ストロークまでの15人が日本女子シニア出場権を獲得。

 

 

95ストロークまでの81人が進出した中部女子シニアゴルフ選手権競技の決勝ラウンドが終了した。難度の高い呉羽CCを攻略し、優勝を目指し、日本女子シニア出場権に向かって、選手たちは7時30分からティーオフしていった。初日に続き、決勝ラウンドも乗用カートを乗り入れる方式で進んだ。

 

76ストロークで並んだ3人、栗原悦子選手(EGC伊勢大鷲)、杉田公子選手(春日井CC)、藤井はづき選手(岐阜関CC)、そして78ストロークの川口啓子選手(さなげCC)の4人が最終組でスタート。第1打は4人全員がフェアウェイをキープしたが、川口選手だけがボギー発進。すると、続く2番H(151ヤード、パー3)で、藤井選手が手前バンカーからのショットがグリーン奥のバンカーで目玉になるなどなんと7打を要してしまい、一気に後退する。このホールで杉田選手もボギーとした。スコアが動き始める中、堅実にパーセーブを続けたのが、栗原選手だった。実に8番までオールパー、9番Hで初めてのボギーを打ち、前半を37、通算5オーバーで単独の首位で折り返した。この時点で、2位は川口選手で2打差の通算7オーバー、3位は杉田選手で通算8オーバー、1組前の鈴木智子選手(三好CC)が通算10オーバー、2組前の坂野眞珠選手(東濃CC)が通算11オーバーで続いていた。実力者が上位を争う展開に後半が注目された。

 

ところが予想に反して、後半も各選手のボギー情報が入って来た。昨日に続いてスティンプ11.0に仕上げられた難しいグリーンや、アンジュレーションのあるフェアウェイ、一部に見られたベアグラウンドなどに選手たちは手こずったようだった。いつしか勝負は栗原選手と川口選手の2人に絞られた。

 

17番H(132ヤード、パー3)が終わった時、栗原選手は通算7オーバー、川口選手は通算10オーバーになっていた。3打差は盤石だと思われた。しかし、ドラマは最後の最後にやってきた。

 

最終18番H(323ヤード、パー4)の第1打、栗原選手の球は左の崖下に落ちたのだ。しかも球は木の根元にあって、「とても打てない」と判断した栗原選手はアンプレヤブルを宣言。ティーイングエリアに戻って、第3打を打った。そして、フェアウェイからの第4打、120ヤードを9番アイアンで打ったがショートし、花道で止まってしまった。片や、川口選手は左ラフからの第2打がグリーンをキャッチするも転がってピン奥10メートルにオン。さらに、先にアプローチした栗原選手の球がピンの下5メートルで止まり、川口選手のパットがピン50センチに寄った時、グリーンサイドで見守るギャラリーにはプレーオフもちらついたのだった。そして、栗原選手はキャディーさんともライン読みをしてパッティング、その1打は見事にカップを揺らした。大きな拍手とともに、2位と1打差での優勝が決まった。2年ぶり3度目の栄冠である。


成績

優勝 栗原悦子(EGC伊勢大鷲) 153=76、77(37、40)
2位 川口啓子(さなげCC)  154=78、76(37、39)
3位 坂野眞珠選手(東濃CC) 157=82、75(37、38)

 

また、通算170ストロークまでの15人が、日本女子シニアゴルフ選手権競技の出場権を獲得した。タイが生じたため、マッチングスコアカード方式で決定された。
日本女子シニアゴルフ選手権競技は10月24・25日(木・金)に香川県の満濃ヒルズカントリークラブで開催される。

 

<インタビュー>

 

優勝
女子シニア第一人者の貫禄
栗原悦子選手(EGC伊勢大鷲) 153=76、77(37、40)


「最終ホールでトリプルは嫌、ダブルボギーでおさめたい」の一心だった。優勝を決めた大事な1打。ピン下5メートルからの軽いフックラインを沈め切った栗原選手だが、あのパットを外したらプレーオフになっていたとは全く知らなかったそうだ。「自分のプレーで必死でした」と安堵の笑顔を見せた。シニアになり4回目の出場で、昨年の2位を挟み、3度目の優勝だ。まさに中部女子シニアのトップの貫禄を示した。
前半から安定したプレーを続けた。「今日はパッティングに助けられました。前半から微妙な距離も入れることができたかなあ。でも、バーディは取れなかった。18番の4打目はピンの手前を狙ってましたが、フェアウェイの砂をかんでしまいショートしたし、花道からのアプローチはピンの奥には行きたくなくて、低めに打つつもりがちょっとかんでしまいました。でも、あのパットは絶対に入れなきゃと思い、実際に入って、本当に良かったです。集中できるメンバーと回れたことも感謝しています」。
アイアンが好き、という栗原選手は、男子並みに4番アイアンも入れている。優勝経験もある実業団テニスから可愛いゴルフウエアが着たいとゴルフを始めたのが37歳の時。競技には43歳、2014年から挑戦を始め、これまでに数多くのタイトルを獲ってきた。パブリック協会の日本女子ミッドと日本女子シニア優勝、昨年は日本スポーツマスターズで個人と三重県団体優勝に貢献した。「ゴルフへの情熱はものすごいと思います」と2位になった川口選手も尊敬する。「中部女子ゴルフ研修会の月例会でみんなが仲良く切磋琢磨しているのが好きです。だから今日も、他の人のパットも入れ〜〜って応援し合いながら回ってました。みんなが調子良くて接戦になるのが楽しい」。日本女子シニアでの活躍が今から楽しみである。

 

2位
「悦子さんとの差が少しずつ縮まってきたのが嬉しい」
川口啓子選手(さなげCC) 154=78、76(37、39)


首位と2打差の2位からスタートした川口選手は2位で終わったことについて、「勝つことは考えていなかった。目標にしている悦子さんと一緒に回れて、また勉強になりました。ただ、今日は自分がいいプレーができて、悦子さんとの差が少しずつ縮まっている気がしてすごく嬉しい」と素直に喜んだ。ドライバーの飛距離は200〜220ヤードと飛ぶ。思い切りの良いショットをする。今日も7番Hパー4で右サイドからの第2打で前に木々が張り出していてグリーンがブラインドになる状況で、21度ユーティリティでフェードを放ちピン奥につけたのだ。「あれは私のスペシャルフェードでした。ギャンブルでした(笑)」。53歳、中部女子シニアは3回目の出場でいずれも2位、全て栗原選手が優勝した年だ。
取材の最中、実は、と言って切り出した話に驚いた。大会初日の朝7時30分ごろ、会場に向かっていた川口選手は、呉羽CC近くの交差点で、赤信号無視の車に衝突された。左前のライトは割れ、バンパーがへこむ大事故で、すぐに警察がやってきて現場検証が始まった。「試合があるんです」と訴えて、事故処理手続きを手早くしてもらって、なんとか会場にたどり着いたのが8時15分。スタートの8時51分には間に合ったが、練習はできず、何より心がざわついたままだった。それでもティーオフし、ホールを進んだという。「ずっと頭にその時の映像が浮かんでくるし、集中しなきゃと必死でした」。隣でカミングアウトを聞いていた栗原選手が、「啓子ちゃんのメンタル、強すぎるよ」と驚いていたが、そんな出来事があったなんて微塵も感じさせずに初日を4位で終えた川口選手の強さは、若い頃にABC放送に勤務、スポーツ記者をしていた経験も関係しているんだろうかと感じた。

 

3位
坂野眞珠選手(東濃CC) 157=82、75(37、38)


「今日の75は上出来です。ゴルフの調子はずっと良くなくて、昨日も右に曲げたり、100ヤードが乗らなかったり・・・。それで、昨日のラウンドの後、練習場で70〜80ヤードの練習をしました。それが良かったのか、今日は少しマシになって、スコアになったのかな」。坂野選手は昨年、中部女子シニアで出場権を獲得した日本女子シニアで見事に優勝に輝いた。今年はディフェンディングとして大きな注目を浴びての出場となる。

 

★日本女子シニアと日本女子グランドシニアの両方の出場権を獲得


先週行われた中部女子グランドシニアに出場した選手が今大会にも多く出場していた。その中で、日本女子シニアと日本女子グランドシニアの2つの出場権を獲得した選手は3人だった。(写真左から、花井選手、松本選手、鈴木選手)

 

9位T
鈴木裕美選手(ザ・トラディションGC) 166=81、85(43、42)

「今日は短いのも外してしまって、もう少しパットが入ったら良かったなと思いますが、女子グランドと両方の日本に出られるので、頑張ってきます」。

 

9位T
松本美保選手(CRC三重フェニックス) 167=80、87(46、41) 

「去年 は1ホールで12も叩いて失敗しましたが、今年はそういうことなくリベンジできて良かったです。初日の前日にマッサージで体をほぐしてもらったら、体がよく動いて初日はスコアも良かったんですが、今日は体の動きが良くなかったですね」。
 

13位T
花井正子選手(新南愛知CC)  169=87、82(41、41)

「昨日の復習をして、攻め方も外すならこっちへ、とか考えながら今日回りました。良かったのは18番で、左の崖下に落としてしまったんだけど、一旦隣の9番Hへ出して、そこから高い木を越えてグリーンのエッジまで出して、4打目で寄せて70センチが入ったんです。ナイスボギーでした。香川と埼玉、せっかく権利を得たから頑張って行ってきます!!」。

 

<日本女子シニア出場権を獲得の選手>

 

4位
杉田公子選手(春日井CC) 159=76、83(40、43)


 

5位
岡部るみ子選手(岐阜北CC)  161=79、82(42、40)


 

6位T
鈴木佐代子選手(大垣CC)  163=81、82(42、40)


 

6位T
鈴木智子選手(三好CC) 163=81、82(37、45)

「後半の10番でティーショットが池に届いてしまい、ダブルボギーになって、そこから流れが悪くなっちゃいました」と残念そうだった鈴木選手。日本女子シニアでのリベンジ、応援しています!!

 

9位T
藤井はづき選手(岐阜関CC) 167=76、91(47、44)


 

11位T
石原慶子選手(山岡CC) 168=87、81(40、41)


2日目に81をマークしてジャンプアップしてきた。「今日は開き直って楽しくできました。今年も(日本女子シニアに)行けるといいなあ」と早いホールアウトで話していた石原選手だったが、堂々の・位での通過だった。

 

11位T
小林真規子選手(名古屋GC) 168=83、85(44、41)


 

13位T
大川陽子選手(グリーンヒル関GC) 169=83、86(43、43)


 

15位T
淺木典子選手(八尾CC) 170=86、84(39、45)


 

 

<会場フォト>