[2011]佐々部杯≪第2日/記事≫
2011.11.25
平成23年度
第33回 佐々部杯ゴルフ選手権競技
開催日/平成23年11月24日(木)・25日(金)
会場/名古屋ゴルフ倶楽部
距離/6545Y PAR/70
参加人数/130名
天候/晴れ
第2日
第2日
竹内大喜君が佐々部杯チャンピオン、
今野康晴プロの甥。
昨日の天候から穏やかさを取り戻した決勝日。前日トップの河北実選手(ニューキャピタル)は、竹内選手(恵那峡)、伊藤奨真選手(白山ヴィレッジ)の2人の中学3年生との最終組スタート。いまもっとも脂がのっている中部のアマチュアのひとりですが、中3ふたりが相手ではいささか勝手が違うようです。
河北選手のドライバー平均飛距離280ヤード、しかし若い2人も負けじと競り合い、とくに竹内選手にいたってはしばしばオーバードライブ。それでも8番Hまでは河北選手が通算5オーバーで1打リード。ところが9番Hで河北選手が痛恨の大事故、ドライバーを右に押し出し、木にあたり、枝に乗ってしまったか、落下したのか、判明しないロストボール。トリプルにしてしまいました。この時点で竹内選手がトップに立ちました。
そしてこの3人の首位争いに加わってきたのがベテラン土本肇選手(いわむら)です。
竹内選手の、好調はインに入っても衰えません。14番Hバーディーの時点で2位と5打差、優勝を確実にたぐり寄せた戦況でした。
ところが、15番Hから突然に若さが露呈します。このホールをダブルボギーにすると16番Hパー、17番Hボギー、ラストホール18番Hダブルボギー。気前よく貯金をはき出してしますが、からくも1打差73、トータル148のスコアで逃げ切りました。
結果的に竹内選手の優勝を脅かしたのは土本選手です。18番Hをボギーにしていなかったらプレーオフでした。
河北選手は、9番のロストを挽回することができず7位でした。
竹内選手は、プロで活躍中の今野康晴選手の甥に当たり、今年の中部ジュニア12歳~14歳の部で優勝を飾っております。今後の活躍が注目されている岐阜県の星です。
<インタビュー>
「攻めるゴルフ」で初勝利、中学3年生の度胸
竹内大喜選手(恵那峡) 優勝 148=75、73(36、37)
最終組でスタートした竹内選手は、5番H(426Y、PAR4)でバーディを奪うも、続く6番H(370Y、PAR4)でダブルボギーとし、前半をイーブンパー、通算6オーバーで折り返した。この時、すでに1位。2打リードでスタートした河北選手が9番Hで痛恨のトリプルボギーをたたき、通算8オーバーとしたからだ。後半の11番H(366Y。PAR4)では豪快に飛ばして、残り30ヤードのアプローチを寄せてバーディ。12番H(337Y、PAR4)も3Wで残り50Yまで運び、バーディ。さらに14番H(444Y、PAR4)では150YセカンドをPWでベタピンにつけ、らくらくバーディと、会心のショットを連発して、通算3オーバーまでスコアを伸ばし、2位の土本選手と5打差とした。ところが、和合で難しいとされる15番H(591Y、PAR5)で右の深いラフからの第2打を右ラフへ、第3打を手前のバンカーに入れた。そこからオンするも3パットのダブルボギーとした。
続く16番H(376Y、PAR4)は中日クラウンズでも石川遼たちプロがワンオンを狙うドッグレッグホール。ここで、竹内選手は「ワンオン」を選択したのだ。「前のホールでダブルボギーだったし、思い切ってショートカットしようと思った。バンカーからでもバーディが狙えるし、普通にいってボギーしても同じだから」。見ていた大人たちは、その思い切りの良さ、度胸に大いに感心したものだ。結局、ここをパーとし、17番ボギー、最終18番Hでは第2打をサブグリーンに乗せてしまい、ドロップ処置した第3打はグリーンオーバー、ボギーパットを外してダブルボギーでホールアウト。通算8オーバーで初優勝を飾ったのだ。
「ほんとに優勝ですか」と握手を求められて、初めてにっこり。「上がりホールで崩れてしまった。課題がたくさん残りました」と竹内選手。小学校時代は軟式野球少年、中学に入って、祖父に練習場に連れて行ってもらい、なんとなく始めたというゴルフだが、3年目の今年、夏の中部ジュニア(12~14歳の部)で優勝、先日の中部マスターズで3位、そして、このCGA公式競技で見事に華を咲かせた。今野プロを指導した祖父の勝美さんに基礎を学んだ。強くなりたくて、今年になって毎朝4~5kmを走ってきたという。「その成果なのか、どんどんと飛距離が伸びています。今は280から290くらいかなあ。今朝も走ってきました。ダッシュと、アップダウンのある道です」。将来はプロを目指すという中学3年生は、地道な努力も欠かさない頑張りやさんだった。
3度目の2位は、1打差。悔やまれる18H
土本肇選手(いわむら) 2位 149=76、73(36、37)
「また2位ですよ、3回目。しかも、3回とも中学生に負けちゃった」と嘆いた土本選手。3人の中学生とは、平成15年の第25回大会での伊藤涼太選手(鈴峰)、平成20年の第30回大会での川村昌弘選手(中部日本パブ)、そして、今回の竹内大喜選手(恵那峡)だ。前の2回は2打差だったが、今日はプレーオフもあり得た2打差だった。実際、リードしていた竹内選手は最終18番Hでダブルボギーをたたいた。土本選手が18番Hでボギーとしなければ並んだのだ。その18番H、それまで、パーをキープして順調だった土本選手だが、第1打を左へ、第2打も左へ、第3打もオンできず、アプローチよらず、パット入らずのボギー。実に悔やまれるホールとなってしまった。「やられましたね。惜しかったけど、しかたない」。苦笑いで会場を後にした。
伊藤奨真選手(白山ヴィレッジ) 3位 151=75、76(40、36)
「もったいないミスが多かった。前半は特に3パットのボギーも多くて・・・。パーオンは5回で、グリーン手前のバンカーに7回入った。でも、なんとかボギーでしのいだ。2日間でダブルボギーはなかったから」。中学ではサッカー部で体力をつけたが、「3年で引退してからは友達と夜走ったりする程度」と奨真選手。竹内選手が毎朝走りこんでいると聞いて、「毎朝なの?」と触発された様子。基礎体力作りに、また拍車がかかるかも。
荒川裕紀選手(ニューキャピタル) 4位タイ 153=78、75(37、38)
「昨日よりは、思うようにできたけど、ミスも多かった。練習を重ねて、来年以降に成果が出るようにしたい」。愛産大3年、ゴルフ部キャプテンでもある。
飯田耕正選手(ジャパンクラシック) 4位タイ 153=78、75(37、38)
「いいショットが出なくて、ピンチの方が多かった。チャンスのない2日間でしたね。ショットの修正をして、QTをいい感じで迎えたい」。飯田選手は、QT(クォリファイ・トーナメント)サードを上位で通過、12月に三重県のCRC白山ヴィレッジで開催される最終選考ファイナルラウンドに臨む。また、先週行われた日本ミッドアマで2位タイに入賞。
齋藤祐選手(関ヶ原) 4位タイ 153=76、77(37、40)
「しばらく試合から遠ざかっていました。1年ぶりの競技だけど、まずまずだったし、まだやれるのかな、って思ってます」。今まで、競技にいつもついてくれてきたおばあちゃんは今回も18ホールをしっかりと見守ってくれていた。