[2015]佐々部杯第2日目成績・記事
2015.11.27
第37回佐々部杯ゴルフ選手権競技の2日目の成績を掲載します。
第37回佐々部杯ゴルフ選手権競技
2015年11月26日(木)・27日(金)
会場/春日井カントリークラブ(西コース)
距離/6943ヤード PAR3
参加人数/122名(うち欠場5名)
天候/第1日:雨のち晴れ 第2日:晴れ
離れては並ぶ接戦の決着は、最終18番ホール。
41歳、福岡康文選手(芦原)が悲願のCGA競技初タイトル
雲ひとつない青空が広がった佐々部杯の決勝ラウンド。暖かな陽射しとは裏腹に、風はとても冷たく強く、最高気温も10度に満たないほどの寒い一日となりました。
午前7時30分に第1組がティーオフ、最終17組は9時22分にスタートしていきました。風の冷たさに体感温度も下がっていき、そのせいか、選手たちは思うようにスコアが伸ばせません。前半を終えた時点では、2アンダー首位でスタートした福岡康文選手(芦原)が通算3アンダーでトップ、続いて、同じく首位スタートの冨田幸暉選手(飛騨高山)が通算2アンダー、さらに、3オーバー14位タイからスタートした森田匠海選手(ゴールドウイン)が通算1アンダー、1オーバーでスタートした中山絹也選手(リオフジワラ)が通算イーブンパーと続きました。福岡選手と冨田選手は同組で、ホールが進むにつれ、勝負はこの二人に絞られていきました。
11番H(357Y、パー4)で福岡選手がボギーをたたき、二人は通算2アンダーで振り出しに戻ると、続く12番H( 506Y、パー5)で、福岡選手にトラブル発生。第1打がヤード樹につきささり、そのまま止まってしまったのです。福岡選手はアンプレアブルを宣言し、プレーを続行、結局このホールをボギーとしました。続く13番H(453Y、パー4)、福岡選手は右バンカーからの第2打をグリーン手前まで運び、3オンしたもののパットが決まらずボギー、ついに通算イーブンパーに落としてしまいました。一方、富田選手はパーキープで迎えた13番Hでフェアウエイからの第2打をピン右5メートルにオン、それを鮮やかに沈めてバーディとし通算3アンダー、一気に3打差をつけたのです。
前半でも、5番H時点で3打差をつけた冨田選手でしたが、その後6番Hから8番Hを連続ボギーとして、福岡選手にリードを許してしまっていました。
後半のこのチャンスをどうつなげていくか、注目が集まりましたが、あろうことか、富田選手は続く14番H(200Y、パー3)でカラーから寄せた40センチ程を外しボギー、差は2打に縮まりました。
続く15番H(392Y、パー4)では、第1打はともにフェアウエイ。先にショットした冨田選手の第2打はグリーン奥にこぼれましたが、残り100ヤードを残した福岡選手は、52度のアイアンで、ピンまっしぐら、ピン15センチにピタリと付けたのです。タップインでバーディとした福岡選手を見届けた冨田選手の第3打はピンをオーバー、3メートルの返しが入らずボギーとし、ここでまた、通算1アンダーで2人が並びました。
首位タイでスタートした2人が、この日3度目の並びとなり、勝負の行方はまたも見えなくなったのです。
16番H、17番Hをともにパーとし、いよいよ最終18番H(416Y、パー4)。プレーオフも見据えた第1打は、ともにフェアウェイでしたが、ここでもアドバンテージを取ったのは福岡選手でした。
今日の飛距離は、41歳の福岡選手が15歳の冨田選手を圧倒、常に20~40ヤードほど前を行くといった状況。この最終ホールでも同じで、富田選手が先にグリーン奥へオーバーした後、「ティーショットは一番力を入れて振り切った」福岡選手は、「打ち上げやアゲンストを考えて170Y 、7番アイアンでしっかり打とう」と放った球は快心、ピン手前3メートルにオンさせたのです。冨田選手は奥からのアプローチをピン下2メートルにつけ、福岡選手のパットを待ちます。福岡選手は、バーディを決めることができませんでしたが、タップインでパー。勝負となったパーパットは、カップを揺らすことができず、天を仰いだ冨田選手。福岡選手の大きな初タイトルが決まりました。
「いままでCGA主催競技で一度もタイトルがなかった。悲願の勝利が、このタイトルで、本当にうれしい。そして、この1年間のどん底ゴルフから戻ってこれたことが何よりうれしい。芦原GCの先輩に感謝したい」と、嬉しさを語りました。
このところ、ジュニア勢が席巻していた佐々部杯チャンピオンの歴史に、41歳が名前を連ねました。これは、第22回大会(平成12年・三好CC西コース)で54歳の春日井修選手(恵那峡)が優勝して以来、実に15年ぶりの40歳以上のオジサン世代の勝利です。
また、5位までの入賞者にはジュニアに混じり、42歳の谷光治選手(ナガシマ)も健闘しています。
<入賞者>敬称略
優勝 福岡康文(芦原) 143=70、73(35、38)
2位 冨田幸暉(飛騨高山・中山中3年) 144=70、74(36、38)
3位 中山絹也(リオフジワラ・津田学園高3年) 148=73、75(35、40)
4位 森田匠海(ゴールドウイン・富山国際大附属高3年) 149=75、74(35,39)
5位 服部雅也(葵・愛教大附属岡崎中3年) 150=78、72(36、36)
5位 谷光治(ナガシマ) 150=77、73(35、38)
表彰式では、川口文夫CGA会長、松岡敏和春日井CC理事長などから挨拶の後、入賞者にトロフィーやレプリカが贈られました。また、CBCテレビから5位までの選手に副賞、ユピテルから優勝者に賞品が贈られました。
<インタビュー>
CGA競技初タイトルは、「あきらめない心」の賜
福岡康文(芦原) 143=70、73(35、38)
冨田幸暉(飛騨高山・中山中3年) 144=70、74(36、38)首位タイで最終組でスタートした1番H。いきなり左のバンカーに入れ、第2打もショート、第3打もまたグリーン手前のバンカーとし、パターも決まらずダブルボギー発進した。「あの時は、まだスタートしたばかりだし、あせりはなかった」と福岡選手。「よかったのは、3番Hと5番Hで、10メートルのバーディパットが決まったこと。大きかった。それと、後半で3打差になった時に、あきらめなかったこと。自分の最善を尽くすことを考えました」。結果、15歳、中学3年生の冨田選手との18ホールを最後に制し、初めてのCGAタイトルを手にした。
「悲願でした」。心からホッとした様子だった。というのも、昨年、首ヘルニアを患い、治療のためにゴルフを休憩、今年復帰してから、スナッグゴルフでヒントを得て開眼。実に300ヤード越えの飛距離がバンバン出るようになったという。ところが、しばらくして、球が曲がり始め、ゴルフにならなくなった。9月から苦しい時期を過ごしてきた。「芦原GCの先輩に感謝です。インタークラブでもみんなに迷惑をかけ、立ち直れない僕に付き合って、練習したりアドバイスをくれたり。ドローからフェードに打ち方も変えてみました。ちょうどその頃、親父入院もありまして、大変な状態でした、どん底でしたよ」そう淡々と語る福岡選手は、これまでクラブチャンピオン12回、佐々部杯をはじめ、中部と日本のアマ、ミッドアマなどに出場している。そして、福井工大および福井高、福井中ゴルフ部の監督でもある。「子供たちがもっと強くなれるように自分ができることを続けたい。ゴルフの前に、人間として成長してほしい。今回の優勝もひとりじゃなく、周りがサポートしてくれたおかげですから」。いつのまにか、優勝の喜びから監督の顔になっていた福岡選手だった。
「昨日よりバーディがたくさん取れたことがよかった」
冨田幸暉(飛騨高山・中山中3年) 144=70、74(36、38)
何度もリードしながら、相手を振り切ることができず、最後に力尽きた冨田選手。「福岡さんはもの凄く飛んでました。1打差かなあとは思ったけど、はっきりとはわかっていなかった」。 連覇の夢は果たせなかったが、あきらめない心が勝利を呼びこむということを、福岡選手を通して感じたはず。
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【12:00】
12時前に最初の組がHO、アテストへ。これ以降は、成績速報(暫定)を適宜アップします。
【11:30】
最終組までほぼ予定通りの進行。風が強く吹くコンディションだが、進行は順調。
ピンフラッグの写真は11時頃のもの。
【8:30】
26日の第1ラウンドの結果、本日の第2ラウンドには87ストロークまでの102名が進出。
競技委員が集合した6:30の気温は2℃。スタートの時刻でも、風の冷たさが身に染みます。雲一つない快晴のもと、定刻の7:30にスタート。