中部オープン 3R成績表 記事&フォト 掲載

2017.08.18

平成29年度(第47回)中部オープンゴルフ選手権競技

開催日/平成29年8月16日(水)~18日(金)
会場/愛知カンツリー倶楽部 東山コース
天候/雨のち晴れ

第3日成績表

藤島征次(ロイズコーポレーション)が初参戦V。
通算12アンダー、上田諭尉(谷汲)とのプレーオフを3ホール目で決着。
ベストアマチュアは今野大喜選手(恵那峡、日大3年)。

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朝から雨、遠くで雷が聞こえていたが、最終組がスタートする頃には止み、徐々に晴れ間、そして真夏の日差しが降り注いだ。通算146ストロークまでの84人が進出した中部オープン決勝ラウンドには約400人のギャラリーが来場、プロたちの技の応酬を熱心に観戦した。
勝負は、最終18番Hで通算12アンダーで並んだ藤島征次(ロイズコーポレーション)と上田諭尉(谷汲)のプレーオフにもつれ込み、その3ホール目に藤島が上田を制した。また、ベストアマチュアは今野大喜選手(恵那峡、日大3年)が3年連続受賞となった。
勝負が決まった頃にまた空模様が怪しくなってきており、表彰式が始まる直前に雷雲接近、土砂降りという、なんとも不安定な一日であった。

★アマチュアの部
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1位 211 今野大喜(恵那峡、日大3年) 写真右から3人目
2位 212 木村太一(三重白山、日大1年) 左から3人目
3T 214 森田匠海(富山県連、山梨学院大2年) 右から2人目
3T 214 横井優星(中部日本パブ、福井工大1年) 左から2人目
5T 216 桂川有人(美濃白川、日大1年) 左
5T 216 光田智輝(富士可児、中部学院大4年) 右

★総合の部
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優勝 204 藤島征次(ロイズコーポレーション) 中央
2位 204 上田諭尉(谷汲) 左から2人目
3位 205 竹内廉(フリー) 右から2人目
4T 207 永橋宏明(富士スタジアムゴルフ倶楽部) 左
4T 207 伊藤有志(フリー) 右

★ベストスコア賞★各日10万円
第1日 66 小島大輝(ザ・トラディション)
第2日 66 藤島征次(ロイズコーポレーション)、上田諭尉(谷汲)
新田あきひろ(フリー)、岸本翔太(グリーンヒル関)
第3日 68 藤島征次(ロイズコーポレーション)

<試合概況>
◆3日間で最も難しいピンポジション。

th_DSC_1723通算11アンダーで首位の岸本翔太(グリーンヒル関)、通算10アンダーの上田、通算9アンダーの竹内廉(フリー)が最終組、そのひとつ前に通算9アンダーの伊藤有志(フリー)、通算8アンダーの藤島と新田あきひろ(フリー)、さらにひとつ前に、H・リー(フリー)、昨年覇者の近藤啓介(南山)金井泰司(14ヒルズCC)という組み合わせ。昨日までのアンダーパーラッシュは、今日の難しいピンポジションによって少し抑えられることとなり、それはスコアにも如実に表れた。最終組もしかりで、首位の岸本は初日からのノーボギーを順調に重ねていたが、40ホール目となる4番H(225Y、パー3)でついにボギーとした時、前の組の藤島がバーディ先行で伸ばしているとの情報が入る。岸本は、その後パーを続けたが、9番H(605Y、パー5)ではティーショットを右に曲げたことから4オン、手前からのロングパットをまさかの4パット、ここをトリプルボギーとして通算7アンダーに後退。上田、竹内はバーディとボギーがひとつずつのイーブンパー、通算10アンダーと9アンダーで折り返した。前半を終わった時点で、首位は通算12アンダーに伸ばした藤島、次が通算10アンダーの上田、さらに通算9アンダーに竹内、伊藤が続いていた。

今大会最終日では、最終組8組前からスコアラーが帯同し、1番Hからスコアをチェック。ホールアウトごとにスコアが本部に送られ、クラブハウス内で掲示された。

DSC03898後半に入り、藤島が11番H(418Y、パー4)でバーディを奪い、通算13アンダーに伸ばした。一方、2位の上田は10番H(457Y、パー4)でボギーとし、その差は一気に4打となった。快調に飛ばす藤島の独走かと思われたのも束の間、藤島が15番H、16番Hを連続ボギー、上田が13番からの連続バーディ、竹内のバーディで、ついにこの3人が通算11アンダーで並んだのである。最終18番Hはバーディ必須のロングホールとあって、ギャラリーたちは固唾を飲んで見守った。

最初にやってきた藤島は第2打をピン手前3メートルに2オン。同組の伊藤もピン奥4メートルに2オンし、共にイーグルトライだったが、二人とも惜しくも入らずバーディで、藤島が通算12アンダー、伊藤は通算9アンダーでフィニッシュ。後続を待つことに。
最終組の竹内は、果敢に攻めて、ピン左エッジ近くに2オンしたが、そこから3パットを要し、脱落。上田は、第3打をピンの上3メートルに寄せ、それをしっかりと沈めて通算12アンダー、プレーオフへともつれ込んだのだ。

★プレーオフは18番H(506Y、パー5)の繰り返し

DSCN8259くじによりオナーは藤島となった。1ホール目。二人ともフェアウェイキープで上田は2オン。藤島はグリーン手前バンカーだったが、上手く寄せて、バーディ。上田も2パットでバーディ。2ホール目。第1打は二人とも左のラフへ。藤島は2オン。上田はグリーン奥にこぼしたが、共にバーディ。2ホールが終わったところで、カップの位置を変更した。右手前から左手前(左5Y、手前7Y)となった3ホール目。藤島はフェアウェイ。上田は左ラフ。第2打は、藤島は左手前のバンカー、上田は右奥へオン。藤島のバンカーアウトはピンの右奥2メートルへ。そして、上田の20Y以上のパットはショートし、藤島よりも遠くなってしまった。それまで長いパットも勝負強く決めてきた上田だったが、この大切なバーディパットは沈めることができずパー。藤島はきっちりとバーディパットを決め、プレーオフを決着。熊本県から予選を経て、中部オープン初出場で、優勝を手にした。

藤島には優勝カップ、優勝賞金500万円のほか、10月12日(木)〜15日(日)に岐阜関CCで開催の日本オープンへの出場権への出場権が与えられた。

廣瀬1<インタビュー>

総合優勝
熊本から初参加。この優勝で、次への弾みに。
藤島征次(ロイズコーポレーション) 204=70、66、68(32、36)

th_DSC_1826首位と3打差の5位タイからスタートした藤島は、前半に1イーグル3バーディ1ボギーの32をマークし、一気に首位に躍り出た。「今日の目標は5アンダーでしたが、前半で4つ取れたので、目標を7に変えました。自分の順位はわからなかったけど、15番H、16番Hの連続ボギーで負けたかなと感じましたね。17番H(383Y、パー4)もラフから何とかパーにして、最後の18番H。あそこはバーディを取らないといけないホールです。225Yのフォローで4番アイアンで打ったら手前から乗って3メートルについた。フックだと思っていたら、有志くんの上からのパットがフックして、よくわからなくなっちゃいました」と振り返った。イーグルは逃したが、「取りたいところで取れることが大事な」バーディを奪ってプレーオフへと進み、「7月半ばに尾道で行われたミッドサマーオープンでプレーオフに勝っているので、今度も勝てるイメージでスタートしました。バンカーショットは得意ですが、3ホール目のバンカーは難しかったですね」と自分を信じて勝ち切った藤島。
DSCN8279今回の中部オープン出場は、九州プロゴルフ研修会で案内を見つけて、兄の晴雄と予選にエントリーした。実は藤島は、姉の妃呂子、兄の豊和、晴雄、征次という九州では名の知れたゴルフ4兄弟の末子。柳川高校から東北福祉大へ進み、2007年にツアーデビューした。中部地区には、QTで上位に入った2011年、12年と東海クラシックに出場経験がある。ただ、最近は全国のミニ試合を捜しながら、レッスンをしたりで生活している。「結果が出なくなってくると、気持ちを保つのがだんだんと難しくなってくるんですよ。だから、この優勝は大きい。今年は調子がいいので、いただいた出場権で頑張ってきます」。32歳の藤島は満面の笑顔で、来年のレギュラー入りを目指し、まずは今年のQT上位に挑んでいく。

2位
上田諭尉(谷汲)  204=68、66、70(36、34)
DSCN8350プレーオフ3ホール目のバーディパットを決めることができず、優勝を逃した上田。「最後のパターがあんなに重いとは思わなかった。でも、プレーオフできたことが何よりよかったですよ」と十分に戦って晴れ晴れといった印象だった。

アマチュアの部

3年連続のベストアマチュア
今野大喜選手(恵那峡、日大3年) 211=73、67、71(35、36) 19T

持ち前のパワーでバーディラッシュと上位入賞を狙ってスタートした今野選手だったが、今日を1アンダーとして、全体の19位タイで今年の中部オープンを終えた。「今日のゴルフはよくなかったです。3バーディも18番Hは1メートルを外してるし、16番Hで池に入れちゃってダブルボギーでした」。3年連続ベストアマチュアも、4年前はアマチュアで総合優勝している今野選手だけに、「ベストアマを獲りに来たわけじゃない」と反省の方が先に口に出た。来週はユニバーシアードに日本代表で出場するため、土曜日に台湾へ移動する予定だ。「来週は結果が出るように頑張ってきます」また、いつもの笑顔になった。

2位
木村太一選手(三重白山、日大1年) 212=67、71、74(37、37) 23T
初日、第2日とアマチュアトップ、通算6アンダーだったが、決勝ラウンドで失速した。「9番Hと18番Hでバーディがとれましたが、4ボギー。体力がないことを痛感しました。足が動かない、ラインが読めない、アプローチやパターのミス。やりたいことができませんでした」とやや熱中症状態だったことを明かした。同組の中西直人(ISPS)、小野田享也(フリー)がたまたま日大OBだった。「先輩たちはゴルフが上手、足りないことがいっぱいありました」。

<入賞者、会場風景 フォトギャラリー>