[2014]中部女子アマチュア(2R成績表、記事)
2014.05.30
第44回 中部女子アマチュアゴルフ選手権競技
開催日/平成26年5月29・30日
会場/スリーレイクスカントリークラブ
参加人数/154名(内欠場3名)
距離/6228Y PAR72
天候/快晴
【第2日】
第1日の成績・記事はこちら
高校2年生、小野祐夢選手が通算4アンダーで初優勝!!
日本女子アマに13人、日本女子ミッドアマに20人の出場権決定
朝から快晴、暑い一日となった中部女子アマチュア第2日、決勝ラウンド。選手たちはそれぞれに、優勝はもちろん、日本女子アマチュアや日本女子ミッドアマチュアの出場権をめざし、スタートをしていきました。
第1日の首位は2アンダーの松田唯里選手(芦原・福井工大2年)、2位は1打差の小野祐夢選手(中部ジュニア・帝京大可児高2年)と新田彩乃選手(中部日本パブ)、2打差のイーブンパーに世古麻由選手(愛知県連)ら5人、さらに1オーバーに1人、2オーバーに3人と続いていました。混戦が予想された決勝ラウンドでしたが、前半9ホールを終えた時点では、新田彩乃選手が通算3アンダーでトップに、松田(唯)選手と小野選手、山下美樹選手(富士可児・大手前大3年)が通算1アンダーで追いかける展開。後半に入り、小野選手が10番Hでバーディを奪い通算2アンダーとするも、13番Hで小野、新田、山下選手がともにボギーで、勝負はいよいよ混沌としてくるのか、プレーオフもあるのかなどと予想が飛び交うようになりました。
しかし、14番Hで小野選手がバーディを決め、新田選手と並ぶと、次の15番H、17番Hもバーディとして、通算4アンダーに伸ばしました。新田選手は最終18番Hでバーディを決めましたが、小野選手はパーをキープし、初優勝を獲得しました。
新田選手は通算3アンダーで2位、連覇を狙った松田選手は通算1アンダーで3位、二人とも好プレーを続けましたが、小野選手がその上を行くバーディラッシュで勝負を引き寄せた形でした。
表彰式では、競技委員長の溝口まち子氏が成績を発表、さらにCGA副会長兼常務理事の諸戸精孝氏が挨拶をしました。その後、女子アマチュア恒例のパーティが開かれ、選手たちはビュッフェを楽しみました。
2日間の競技を終了し、今年度の日本女子アマチュアへは通算151ストロークまでの13名、日本女子ミッドアマチュアへは30歳以上(昭和59年以前の生まれ)で通算178ストロークまでの20名に、出場権が与えられました。
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<インタビュー>
●朝練習で痛めた首に湿布を貼りながら18ホール。
「今年の目標のひとつでした。勝てて、よかった!!」
小野祐夢選手(中部ジュニア・帝京大可児高2年)140=71、69(36 33)
スタートホールの1番H(358Y、パー4)で第1打を大きく右に曲げた。第2打はレイアップ、第3打をグリーン奥に外し、ボギーとした。続く2番H(172Y、パー3)は前の組がつかえていたため、待ちとなったが、その時に、小野選手は同組の新田選手に首に湿布を貼ってもらった。「朝の練習の時に、ドライバーを打ち、6番アイアンに変えた途端に、首にペキッと違和感、痛くなっちゃって。今年の冬にも経験した痛みだったんで、心配でした。急いで、先生に湿布を買いに行ってもらいました」。痛みは、湿布で若干和らいだものの、18ホール「ずっと痛かった。ここ最近、左の肩を入れてショットすることを意識していただけに、右に出るボールが止まらなかった」のだと振り返った。
前半、ボギースタートした小野選手は、3番H(506Y、パー5)で8メートルのバーディパットを決め、通算1アンダーに戻した。松田選手が4番H、5番Hを連続ボギーとして、新田選手とともに首位タイで迎えた6番H(498Y、パー5)で、なんと右の林に打ち込み、ボールははるか崖の下へ。「ライが良かった」ため、7番アイアンで打ちあげたボールは見事にカート道辺りまで上がった。グリーンに4オンしたものの2パットでここをボギーとした。その後、8番H(351Y、パー4)で下からの1,5㍍のバーディパットを沈め、通算1アンダーで前半を折り返した。この時点で首位は新田選手で通算3アンダーだった。
小野選手は勝負のポイントを14番H(367Y、パー4)のバーディだと語った。下りスライスの5メートルのパットだったが、「寄せるつもりで打ったら、入った」からだ。そこから、ショットがピンに絡むように、15番H(393Y、パー4)で1メートルに、17番H(331Y、パー4)でも1メートルにつけたのだ。
「ほんとに、勝てて良かった」と喜んだ小野選手、「今年の目標のひとつが取れました。次は、日本女子アマで、昨年のベスト32を超える成績を目指したい。マッチプレーは好きです」。日本女子アマでもおおいに暴れてきて下さいね!!
●完璧なゴルフに満足感
新田彩乃選手(中部日本パブ) 141=71 70(34 36) 2位
「今日も完璧なゴルフができたと思います。後半もアプローチが良かったし・・・。(2位になったのは)悔しいけど、しょうがない。祐夢ちゃんがその上を行ってたから」と優勝できなかった残念よりも、いいゴルフができた喜びをしっかりと受け止めていた。新田選手はこの春、岡崎城西高を卒業した18歳。すでにプロテスト2次テスト途中で、好調に進んでいる。決勝ラウンド最終組での勝負も、大きなスイングで確実にグリーンをとらえ、パーを拾っていた。
●ピンに絡まないショットに残念顔
松田唯里選手(芦原・福井工大2年) 143=70 73(37 36) 3位
ディフェンディングチャンピオンとして最終組でスタートした松田選手は、予想通りの安定したゴルフを展開していたが、4番H、5番Hで連続ボギーをたたき通算イーブンパーに、その直後の6番Hでバーディで取り戻すなど、さすが中部の学生ナンバーワンの実力を魅せていた。しかし、今大会では、今ひとつの爆発力を出せずに、追いつくことができなかった。「ショットが寄っていかなかったから、ダメでしたね」と残念そう。実は彼女もまた、右ひじに湿布を2枚張っていたのだ。アスリートは怪我との闘い、それはゴルファーも同じなのだなあ。どこかに痛みや不安を抱えている。ゆったりとしたスイングが持ち味の松田選手、ぜひ日本女子アマでこの悔しさを晴らしてほしい。
●25歳で初めての日本女子アマ出場権
渡辺亜矢子選手(美岳) 149=75、74(39 35) 7位タイ
「昨日25歳の誕生日だったんです。ものすごくうれしい!!初めての日本です」と7位タイで日本女子アマチュア出場権を手に入れ、大喜びの渡辺選手。25歳は、出場権獲得13人の中で最年長になる。渡辺選手がゴルフを始めたのは遅く、高校2年の終わりだったという。父親がティーチングプロだが、本人はずっとゴルフには興味もなかったとか。それでも、一旦クラブを握れば、血筋なのか、あっという間に上級者になり、競技でも上位に顔を出すようになった。「ジュニアが強い中部ですけど、日本女子アマは憧れでした。去年は2日目に打ってしまって崩れました。今年は同じ失敗をしないようにと、とにかく、我慢我慢で・・・」。6番Hで右の崖下に落とし、8打とし、そこから、ひたすら我慢のゴルフだった。15番Hまで我慢して、ようやく16番Hで50センチにつけバーディ。続く17番でボギーとしたが、最終18番Hでは第2打があわやカップインというスーパーショットを魅せホールアウトした。「とにかく、嬉しい~!!」自分への誕生日プレゼント、最高でしたね(^-^)
●日本女子ミッド出場権トップの46歳
多賀章子選手(グリーンヒル関) 155=77、78(38 40) 22位タイ
30歳以上に資格のある日本女子ミッドアマチュアへの出場権20人のトップを獲得した多賀選手だが、気分はすっきり、とは程遠いようで、「ドライバーが乱れたホールでダブルボギーたたいたから・・・」と反省しきり。「ボギー以上はたたかないゴルフを目指している」多賀さんにとっては、ダブルボギー2つは「ダメな日」なのだった。10代が席巻するJGAアマチュアゴルフランキングで46歳で142位、まさにスーパーアスリートの多賀選手。昨年の日本女子ミッド15位タイを超える活躍を期待しています。
●「2日間プレーできるのはミッド世代には嬉しいことです」
花井正子選手(新南愛知) 172=90、82(40、42) 90位タイ
5月15・16日に広島県・千代田OGMGCで開催された日本女子シニアゴルフ選手権競技で堂々の2位に入賞を果たした花井選手。「2週間前の試合でしたけど、なかなか疲れが取れてなくて、昨日は思うように行かなかった。でも、今日は一生懸命でしたが集中力が続いたかな。なにせ、ここ(スリーレイクス)は1打のミスで3つも4つもオーバーしちゃうでしょ。大変でした」とまずまずのホールアウトにホッとした様子だった。さらに、今年からカットなしで全員が2日間プレーすることに触れ、「ミッド世代には2日間できることはいい。若い選手のレベルが上がってきているので、カットされるのはミッドばかりだから」とミッド世代を代表する(?)感謝の言葉だった。