[2014]中部グランドシニア・成績表 記事

2014.09.19

第43回 中部グランドシニアゴルフ選手権競技

開催日/平成26年9月19日(金)
会場/愛岐カントリークラブ(中・東コース)
天候/曇り
距離/6195ヤード、PAR72
参加人数/184人(うち欠場9人)

成績表・・・・・button_report_result

70歳以上のお達者ゴルファー175人集合。
プレーオフを制し、山本計選手(加茂)が初優勝


DSC01681_deco年の中部グランドシニアゴルフ選手権競技は、一気に涼しさを増してきた岐阜県の愛岐カントリークラブ(中・東コース)で開催されました。朝7時にアウト・イン同時にティーオフ、全員がホールアウトした後に、プレーオフが行われた今回、競技終了は午後4時45分、表彰式が終わった時には、すでに暗くなっていました。

今日のコースコンディションは、グリーンのスティンプは10.5と速め、コンパクションも硬めで、選手たちはグリーン上でかなりてこずったようです。とはいえ、アウト第1組の金武金吉選手(岐阜稲口)が75でホールアウト、続く第2組の山本計選手(加茂)がイーブンパー72のエージシュート、第3組の松岡洋選手(法仙坊)も75でエージシュート、イン第3組の吉見本弘選手(平尾)が72と、次々に好スコアが続出し、選手たちのレベルの高さに競技委員たちもビックリ、「これでは、エージシュートは何人出るだろう? 日本グランドシニアの出場枠もいくつになるのだろう?」と話が飛び交ったのでした。

しかし、競技はその後落ち着きを取り戻したかのように、72を上回るアンダーパーは現れませんでした。結局、アウト第2組の山本選手と、イン3組の吉見選手によるプレーオフに突入。二人は実にホールアウトした後に3時間以上も待ってのプレーとなりました。

DSC01668_18H プレーオフは10番H(415Y、パー4)と18番H(480Y、パー5)の繰り返しで行われました。1ホール目、10番H。山本選手は第1打が正面左の木にあたりフェアウェイ左端へ、そこからグリーン手前ラフ、アプローチはピン下13メートルに。一方、吉見選手は右ラフからグリーン奥へこぼし、絶妙のアプローチでピンに1メートルに寄せました。山本選手のパーパットは距離感ぴったりでしたが入らずボギー。吉見選手は勝利目前と思えたパーパットを打つも、ダフってショートしドロー。2ホール目は山本選手がピン横8メートル、吉見選手はピン奥6メートルでしたが、ともに2パットでドロー。
DSC01763_sそして、3ホール目の10番H。山本選手の第1打は、1ホール目と同じく樹にあたり、さらに左の斜面へ。「木の根が邪魔していて、出す場所はそこしかなかった」という山本選手の第2打は何とかピンの見えるラフまで出せ、第3打はピンまで9メートルにオン。一方の吉見選手は左ラフからフェアウェイにレイアップしたものの、ピン奥10メートルへオン。パター勝負となって、先に打った吉見選手は重いラインを打ち切れず1メートルを残しました。続く、山本選手は好調なパッティングでカップに寄せタップイン。残るは吉見選手のパーパット、皆が見守る中、1メートルを沈めることができず、山本選手の初優勝が決まりました。
年々、参加希望者が増加しているこの大会、先着順の受付ですが、今回は実に51人ものキャンセル待ちが出る人気ぶり。70歳以上の元気なゴルファーの存在は頼もしい限りです。実力のあるグランドシニアたちの闘いは見ごたえがあります。エージシュート(満年齢による)は3人が達成。80歳以上の出場は10人(うち欠席1人、棄権1人)。技レベルも拮抗しているので日本グランドシニアへの出場権は、77ストロークのマッチングにより、上位20人に与えられました。日本グランドシニアゴルフ選手権競技は11月13日(木)・14日(金)に京都府の田辺カントリー倶楽部で開催されます。


入賞者のみなさん
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<入賞者>敬称略
優勝:山本 計(加茂) 72=35、37
2位:吉見 本弘(平尾) 72=38、34
3位:安藤 勤(名倉) 73=36、37
4位タイ:中村 勇(三重) 74=39、35
4位タイ:佐野 俊正(愛岐) 74=37、37
4位タイ:佐藤 勝美(桑名) 74=36、38
4位タイ:花田 日出人(サン・ベルグラビア) 74=36、38

<80歳代の部 入賞者>敬称略

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1位:服部 清孝(名四) 85=43、42
2位タイ:山北 耕策(愛岐) 87=46、41
2位タイ:内田 嘉韶(南山) 87=44、43
2位タイ:米窪 昭治(リオフジワラ) 87=44、43

<特別表彰:エージシュート>敬称略
山本 計(加茂 73歳) 72
花田 日出人(サン・ベルグラビア 76歳) 74
松岡 洋(法仙坊 78歳) 75

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廣瀬1
<インタビュー>

競技生活25年目の、初優勝
山本計選手(加茂) 72=35、37

DSC01722_YAMAMOTOアウト2組目でスタートした山本選手は、前半を1アンダーで回り、後半に向かう時、先週のミッドシニアで一緒だった浜島選手に「今日は1日競技だから、頑張れば優勝できるよ」と声をかけられた。72でホールアウトしてからは約3時間の待ち。「プレーオフかも」と言われ、一度、車に積んでしまったバッグをまた出してきて、グリーンの練習を始めたのだ。「相手の吉見選手とは、普段から一緒にラウンドしている仲間なので、やりにくかったですよ」と山本選手。お互いに声を掛け合いながらのプレーオフだったが、「いつもあんなふう」と笑う。結局、3ホール目を制したのだが、勝因はパッテイング。今日も練習グリーンで長い下りラインを読み切りカップインさせていた。
50歳前くらいから競技に出場するようになったが、これまでにCGA主催競技に優勝はない。三好CCで開催されている年代別競技で2度ほど優勝しているだけなのだとか。25年目にして初の優勝となった。

山本選手は73歳で、先週は74で数えのエージシュートを達成したが、今週は正真正銘のエージシュート達成である。ところが、本人は「もう何回もやってるから、エージシュートには感慨はない」といたって冷静だった。すでに日本ミッドシニアの出場権を得ているが、この優勝で、日本グランドシニア出場権も獲得、「どちらに行くか、ですが、グランドシニアを目標にしてきたので」と心は決まっている様子だった。

グランドルーキーで、初めてのプレーオフ

吉見本弘選手(平尾) 72=38、34

DSC01726_YOSHIMI本戦ではインからのスタートで、14番Hから3連続バーディを奪い、波に乗ったが、ボギーを2つたたいて迎えた最終9番Hで「最後に思い切って狙って、突っ込みすぎました」とボギーを追加。イーブンパーでフィニッシュした。プレーオフになってからは、パッテイングに苦しんだ。山本選手よりも短い距離に寄せたが、ことごとくショートしてしまったのだ。「最初のホールでショートしたことが、頭に残ってしまった。思い切りが悪かったですし、パッティングでダフったり、打ち切れなかったり・・・」と思うように打てなかった自分を残念がった。70歳。初参加のルーキー。



先週のミッドシニアに続き、出場
安藤勤選手(名倉)  73=36、37

DSC01730_ANDOH今大会には先週、芦原GCで開催された中部ミッドシニアにも出場していた選手がたくさん参加していた。優勝した山本選手も初日首位で、最終は6位になったが、安藤選手も先週は最終組で優勝を争った一人である。2バーディ3ボギーのプレーについては「ショットもパットもまずまず、大きなミスもなく、いいゴルフができました」とにこやか。「でもね、最後の18番Hでエージシュートを意識しちゃって、70ヤードからバンカーにいれ、寄らず入らずでボギーにしたのは残念だった」と、1打足りなかったスコアを悔やんだ。72歳。



出場最年長の84歳
米窪昭治選手(リオフジワラ) 87=44、43

DSC01734_YONEKUBO今大会最年長の米窪選手は昭和5年3月生まれの84歳。ゴルフ歴は約40年のベテランである。今日のスコアについては、不満足といった様子だったが、80歳代では堂々の2位タイだ。米窪選手だけに限らず、今日の出場選手は皆はつらつとしている。ゴルフをするから元気なのか、元気だからゴルフができるのか、どちらも真という感じではあるが、少なくとも、歳とともに衰えていく体力をどう維持するかは、どの選手も真剣に考えているようだ。米窪選手も「健康のために、毎日練習場に行きますよ。津島市にあるアサヒゴルフセンターで71歳まで支配人をしてまして、そこのショートコースと打ち放しで練習です。ショートコースは6Hだけど2周すると、歩くことにもなるでしょ。一人で回ってます」。若い頃は軟式野球をしていたため足腰が丈夫なのだとか。「ゴルフは唯一の趣味だから、やめられませんよ」と笑った。