[2016]中部アマチュア(最終日成績表 記事インタビュー)

2016.06.03

平成28年度(第49回)中部アマチュアゴルフ選手権競技

開催日/平成28年5月31日(火)、6月1日(水)、2日(木)、3日(金)
会 場/四日市カンツリー倶楽部
距 離/7305ヤード、PAR72
参加人数/第1日=176名(内、欠場2名)、第2日=174名(内、棄権8名)
第3日=80名、第4日=80名(内、棄権1名)
天 候/第1日=晴、第2日=晴、第3日=晴、第4日=晴

第4日成績表・・・・・・button_report_result

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最終日の結末は大逆転。日大2年の今野大喜選手(恵那峡)が貫録勝ち

中部の男子アマチュアナンバーワンを決める中部アマチュアゴルフ選手権競技が4日間の戦いを終えました。
快晴に恵まれた四日市カンツリークラブで午前8時からティーオフ。最終日らしく厳しくセッティングされたピン位置に、80人の選手たちが優勝、そして日本アマ出場権14人枠を目指し、挑んでいきました。

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勝負は、初日から3日間、好調なゴルフを展開し、通算6アンダーで最終日を迎えた大内智文選手(中部学連、中部学院大2年)がそのまま逃げ切るだろうという大方の予想がはずれ、8打差2位からのスタートだった今野大喜選手(恵那峡、日大2年)が通算2オーバーで大逆転勝利。大内選手は今日を81と大崩れして1打差2位に終わりました。

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今日の結果、通算303ストローク(15オーバー)までの14人が日本アマチュアゴルフ選手権競技(7月5~8日に北海道・北海道ブルックスカントリークラブにて開催)への出場権を獲得しました。(上の写真が、日本アマ出場権を得た14人)
また、通算308ストロークまでの30人に中部オープンゴルフ選手権競技(8月17~19日に岐阜県・岐阜関カントリー倶楽部(東コース)にて開催)への出場権を得ました。

★今大会に出場した選手の年齢内訳
全5地区で開催された中部アマチュア予選を通過し、本戦に参加した選手は、最年長66歳を筆頭に176人でした。
60歳代・・5人、50歳代・・28人、40歳代・・47人、30歳代・・11人、20歳代・・23人、10歳代・・62人
そして、予選ラウンドを通過し本戦にコマを進めた80人では、22歳以下が実に60人と圧倒的、ミッド世代である25歳以上はわずか17人でした。

★今大会は、大学生の活躍が目立った年でした。
大学、高校、中学校世代となる22歳以下は70人で、そのうち、高校生(1年・・9人、2年・・12人、3年・・13人)と中学生(1年・・1人、2年・・2人、3年・・7人)を除く18歳から22歳は35人。最終日の最終組とその前の組は全員が大学生であったのも近年にないことで、日本アマ出場権獲得者14人中9人が大学生でした。

廣瀬1<インタビュー>

大学で鍛えられ、変化したゴルフの考え方が勝利を呼んだ
今野大喜選手(恵那峡、日大2年) 290=69、78、71、72

DSC08699まさか勝てるとは本人はもちろん考えていなかった。「スタート前は、8打差あるから、無理はだめ。どこかで相手が崩れたら、そのスキをうまくつけたらいいな」程度だったという今野選手。

二人の18ホールを振り返ってみる。
1番H(555Y、パー5)、今野選手がいきなりボギースタートとし、9打差。
2番H(370Y、パー4)、大内選手がパットを外しボギー、また8打差に。
その後、今野選手は手堅くパーをキープする。一方、大内選手は4番Hでボギーとし、7打差。
5番H(450Y、パー4)、今野選手はピン奥3メートルを沈めてバーディ、6打差。
6番H(170Y)打ち下ろしのショートホール。今野選手はグリーン右にオンしたが、大内選手は手前のバンカーへ入れ、あろうことか、脱出に3打を要し、トリプルボギー。差は3打となった。
7番H(425Y、パー4)、大内選手がグリーンサイドからアプローチしたがピン下へ大きく外れボギー、今野選手はピン右3メートルのバーディパットを冷静に決めた。1打差に。
8番H(390Y、パー4)、今野選手はパーオン2パットのパー。大内選手はパーオンできず、ボギー。ついに差はゼロ、二人が並んだのである。
こうなると、数々の勝負を経験してきた今野選手が本領発揮かと思われたが、大内選手も踏ん張った。
9番H(625Y、パー5)、素晴らしい第3打でベタピンのバーディを奪う。1打差。
後半に入り、今野選手は地道にパーを重ねる。一方、大内選手は、12番H、13番Hで連続ボギー、14番Hでバーディとして、この時点で二人は通算1オーバーで並んでいた。
15番H(370Y、パー4)、今野選手は「最も集中した」という5メートルの下りパットを先に決め、バーディ。すると、大内選手も3メートルのパットを入れ返し、バーディ。ともに通算イーブンパー。
16番H(195Y、パー3)、今野選手が「キーポイントだった」と振り返った大事なホール。グリーン奥にこぼれた15ヤードのロブショットがきっちりと決まり、パーをキープ。大内選手は、同じく奥からのアプローチが大きめとなり、そこから3パットのダブルボギー、2打差となる。
17番H(600Y、パー5)、大内選手がボギー。3打差に。
18番H(385Y、パー4)、ほぼ優勝を手中に収めた今野選手だったが、第1打をバンカー、第2打もバンカーに入れてしまい3オン、3パットのダブルボギー。大内選手がパーだったため、1打差で、今野選手の優勝となった。

DSC08711今野選手と大内選手は中学生の頃からの友人である。実は、今野選手が昨年の東海クラシックに出場した時、帯同キャディを務めたのも大内選手だった。お互いに性格を知り尽くした仲ではあるが、競技となれば、ライバルである。今野選手は、7番Hで大内選手がグリーン左に外した時、「あれは絶対に行ってはいけないところなのに」と大内選手の焦りを感じたのだとか。逆に「自分は右にいこう。落ち着いていればチャンスはくるな」と。
今野選手は言う。「以前は、バーディは取りにいくものだったけど、大学の団体戦では、がつがつと狙いにいくより、チャンスをたくさん作ることが大事になるんです。セーフティにプレーしていると勝手に(バーディは)入ってくると思う。4日間の試合となると、特にそうなので、今日も1打1打に神経質になりすぎないで、落ち着いてやることを意識しました」。かつて中学生で佐々部杯に優勝した時の大胆な今野選手は、男女100人を有する日大ゴルフ部で大いに鍛えられていた。去年、中部オープンでアマチュア優勝をした時よりも、さらに一段、レベルアップしていた。体幹トレーニングをはじめ日々のトレーニングは当然のこと、レギュラー獲得のための合宿は相当にハードなようだ。今野選手は、本当に強くたくましくなっていた。

「前半は頭が真っ白になってました。」 2位
大内智文選手(中部学連、中部学院大2年) 291=67、70、73、81

DSC08696「前半の2番Hで短いパーパットを外したとき、ヤバいと思ったんですよ。今日は耐えないとダメだなって」と大内選手は振り返った。「バンカーに入れないようにと思ったのに、入ってしまって、上手く出すこともできず、頭が真っ白になってましたね」。だが、9番Hで素晴らしいショットを放ったり、15番Hでバーディパットを入れ返したりと随所随所に意地を見せていたのも確か。「メンタル、弱いですね。ドタバタになった時に正確なショットを出せない。練習不足です。反省しています」。こらえていた涙が止まらなくなった。初めての中部アマチュア決勝進出、初めての最終組。初めてづくしだった大内選手の4日間は終わった。
また、初日の67は、四日市CCのアマチュアレコードの28年ぶりの更新で、倶楽部より表彰された。

「ショット力が違いすぎた」 3位
中山絹也選手(リオフジワラ、中部学院大1年) 292=71、71、78、72

最終組で、今野、大内の戦いを間近で感じた中山選手は、「今野選手のショット力の違いは歴然。もっともっと練習しなければと思いました」。新たな課題を見つけた中山選手は昨年に続く2回目の日本アマで、昨年のベスト36位以上を狙う。

最終日ベストスコアは69。桂川選手と光田選手。

桂川有人選手(美濃白川、ルネサンス豊田高3年) 294=68、80、77、69 4位
DSC087464バーディ1ボギーで見事69をマークした桂川選手は「ショットが良かった。ピンポジションが難しかったので、無理して狙わずにパッティングラインを考えて乗せていきました。パッティングも合わせていったのが上手くできました」。中学卒業後、フィリピンのゴルフ場近くに移り住み、高校は日本の通信制を選び、3年目になる。英語とタガログ語と日本語を使いこなせるようになった。「向こうに行って良かったと思っている。今は、大学に行くか、このまま向こうで続けるか、思案中です」。穏やかな口調の桂川選手だが、秘めた闘志はアツい。日本アマは初出場となる。

光田智輝選手(富士可児、中部学院大3年) 294=74、77、74、69 5位
DSC08750光田選手も4バーディ1ボギー。「初日から昨日までずっとアイアンが悪かったんですが、今日はようやく調子がよくなった。パーオンできたホールが今までの倍以上あったんで、パッティングは楽でした」。
今や中部の大学ゴルフ部の一番手となった中部学院大のキャプテン。今年は東海テレビ杯で優勝、すでに東海クラシック出場を決めている。日本アマは昨年に続く出場である。

14人枠に、36歳、大人世代がただひとり。
榊原吉規選手(知多) 301=74、76、78、73 10位

DSC08736今日を73とナイスプレーでホールアウトし、14人枠の10番目に入った。「ピンが左右に振ってあったので、安全に広いところを狙いました。130から140ヤードの好きな距離が残った時は、思い切ってピン狙い。それが成功しましたね」。3バーディを奪った一方で6番Hではダブルボギーも。四日市CCでの自己ベストスコアは、日本アマ7回目の切符に大いに貢献をした。