[2016]中部グランドシニア(成績表)記事・インタビュー・フォトギャラリー
2016.09.09
平成28年度(第45回)中部グランドシニアゴルフ選手権競技・成績表/記事を掲載しました。
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平成28年度(第45回)中部グランドシニアゴルフ選手権競技
開催日/平成28年9月9日(金)
会 場/中京ゴルフ倶楽部 石野コース
参加人数/152名(内欠場4名)
距離/6191ヤード PAR72
天候/晴れ
ホールインワン、エージシュート、そして優勝。
グランドルーキー、小川竹男選手(涼仙)がトリプルハッピー達成!!
第45回中部グランドシニアは愛知県の中京ゴルフ倶楽部石野コースで行われた。昨日までの台風の影響も全くなく、空は晴れ渡り、若干の風はあったものの、カラッとした夏日となった。
昨年に続き、今年も2会場で252人が予選を行い、勝ち抜いた149人が出場。その中には、ルーキーと言われる70歳(1946年生まれ)は実に23人、また、80歳以上も4人、どの選手も遠くからでは年齢を感じることはできないほど、しゃきっと背筋の伸びた選手が多い。ウエアも鮮やかな黄色や赤を着こなしている。ゴルフは頭と身体を使うスポーツだから、健康寿命が伸びる、というデータをまさに地でいく元気ゴルファーの大会であった。
競技は順調に進み、素晴らしい記録で優勝が決まった。グランドシニアルーキー、69歳の小川竹男選手(涼仙)が、3アンダー69で初の栄冠を手にした。しかも、小川選手は、6番Hでホールインワンを達成、さらにエージシュートも達成と、トリプルハッピーな優勝となった。内容も素晴らしく、ホールインワンの他に、バーディを5つ奪取。「こんなことってあるんですね。まさか優勝なんて考えてなかった。練習ラウンドも来てなくて、一緒に回った方たちに感謝です」と小川さんが言えば、同伴プレーヤーたちは、「いいゴルフを見せてもらった、みんなついていこうと頑張ったから、僕らも日本に行けるスコアが出せた」とニコニコだった。
表彰式では、優勝はじめ5位までの入賞の選手にトロフィーなどが贈られた後、80歳以上の4選手に記念品、エージシュート5選手とホールインワンの小川選手にそれぞれ記念品が贈られた。
なお、76ストロークまでの16人に、11月10日(木)11日(金)に三重県のスリーレイクスカントリークラブで開催される日本グランドシニアゴルフ選手権競技の出場権が与えられた。(タイが生じたため、マッチングスコアカードにより、決定した)
◇◆成績◇◆(敬称略)
優勝 小川竹男(涼仙) 69=33、36
2位 萩野道夫(ロイヤル) 72=37、35
3位 佐野俊正(愛岐) 73=38、35
4T 鶴見瑞夫(魚津国際) 74=40、34
4T 野呂昌孝(名倉) 74=37、37
80歳以上の部
沼田文夫(西日本セブンスリー)81歳
山本英弥(知多)81歳
小林秀雄(名阪チサン)80歳
松岡洋(法仙坊)80歳
◇◆エージシュートは5人が達成。倶楽部より記念品が贈られた。(敬称略)
「こんなことってあるんだね」
ホールインワン、エージシュート、優勝!!
優勝 小川竹男選手(涼仙) 69=33、36
「6番Hでホールインワンが出た」と速報が入った。それが小川選手だと記者がわかったのはハーフ折り返しの時だった。「ピンの根元にガシャンと直接入った」と小川選手。自身3回目、8番アイアンで放ったエースに同伴プレーヤーも「スゴかった」を連発。3アンダーで後半に向かった小川選手は、好調をキープして、イーブン36とし、69のエージシュートを達成し、優勝も手にした。
グランドシニアルーキーだが、とにかく飛ばす。10番H(361Y、パー4)ではティーショットは左バンカーを遥かに越え、下まで飛ばした。ティーインググラウンドから見ていると、歩いていく頭が隠れて見えなくなる位置。残りは70Y弱で、1メートルに寄せバーディを奪った。「この何年か、飛距離は変わらない。260Yくらい。今日はロングホールで3つバーディが取れたのが良かった」。
1イーグル(ホールインワン)5バーディ4ボギーの69で見事なエージシュート。初めてかと思いきや、「エージシュートはもう何十回もしてる。初めては65歳の時、64でした。前に所属していた上石津で」と聞いて、またまた驚いた。
小川選手にとって、この優勝はCGA主催競技では初。これまでの優勝は中部シニアチャンピオンズと三重県ゴルフ連盟主催の県民ゴルフ大会(2014年)くらいだと言う。その県民ゴルフ大会の際に、記者は小川選手の奇跡的なエピソードを聞いていたのだ。それは大会の2ヶ月前のこと。三重県オープンの練習ラウンドで、突然歩けないほどの腰痛に見舞われた。手術しか治療法がない状態になり、術日も決まったある日、友人の陸上選手から「フォームローラー」を教えてもらう。「手術しかないんだから、ダメもと」のつもりで毎日朝晩、フォームローラーを使ってトレーニングを続けたところ、奇跡的に完治。手術することなく、医者も信じられない回復を遂げ、競技復帰、なんと優勝したのだった。フォームローラーは、今やアスリートの必需品と言われるほどの道具だが、いち早く取り入れた小川選手は「腰痛の人はもちろん、みんなにお勧めしている」と太鼓判を押す。
グランドシニアでプレーを続ける選手たちはみな、自分なりのトレーニング法を実践している。小川選手ももちろんその一人で、朝5時起床で約1時間のトレーニングを日課としているが、小川選手のスゴいのは、ゴルフ以外に、陸上でも三重県マスターズの200m、400mのレコードを持っていることだ。「陸上も独学ですが、自治会の子供たちに毎年10月から12月まで校内マラソンの練習を一緒にしながら教えています。もう50年になりますね」。地域に貢献しながら、自分への努力も惜しまず続ける小川選手に敬服。グランドシニアのゴルフも、これからは屈強なアスリートの時代に変化していく予感がした。
ルーキーパワーで、日本グランドシニア出場権
2位 萩野道夫選手(ロイヤル) 72=37、35
「今日はハーフトップしたミスショットがベタピンについてくれたり、ラッキーもあって、前半のインを1アンダーで回れました。後半はちょっと疲れてきて、くだらないミスやパットがカップ手前で止まったりしちゃいましたね」。2組目のスタートだったため、表彰式まで長~~い「待ち」となったが、小川選手に次ぐ2位に入賞した。すでに日本シニア、日本ミッドシニアには出場経験がある。荻野選手もグランドシニアルーキーの70歳。1年生にして、日本グランドシニアの出場権を獲得した。(写真左が萩野選手)
「このグランドに照準を合わせてきた」
3位 佐野俊正選手(愛岐) 73=38、35
73歳の佐野選手は、3位入賞にして、エージシュートも達成した。「今日はツキがありました。チップイン2回、ロングパットも入ってくれた」と微笑んだ佐野選手だったが、今年はすでに岐阜県グランドシニアで優勝を果たしているし、好調なゴルフを続けている。「実はこの試合に照準を合わせて、ここ(中京GC)で開催されたオープンコンペにも参加して、コースを経験して来ました。今日は5回目のラウンドだったけど、結果を出せて良かった。日本はスリーレイクスでしょ。あそこは毎年、中部シニアチャンピオンズの会場だから馴染み深いけど、なんか苦手。でも、頑張ってきますよ」。毎日1万歩を歩き、ワンダーコアでインナーマッスルを鍛えている佐野選手は、いつもの穏やかな笑顔で教えてくれた。
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