[2016]中部シニアオープン(2R成績表)記事・インタビュー掲載
2016.10.12
平成28年度(第16回)中部シニアオープンゴルフ選手権競技、第2日成績表・記事・インタビューを掲載しました。
平成28年度(第16回)中部シニアオープンゴルフ選手権競技
開催日/平成28年10月11日(火)・12日(水)
会 場/富士カントリー可児クラブ(志野コース)
距 離/6739ヤード・Par72
天候/第1日:曇りのち晴れ 第2日:晴れ
参加人数/150名[アマチュア95名(内・欠場15名)/プロ55名(内・欠場2名)]、 第2日棄権者(アマチュア6名)
第2日成績表
60歳の伊藤正己(明智)が3年ぶり3度目V。
総合2位タイにアマチュア60歳の佐々木清士選手
中部シニアオープンは昨年に続き、富士カントリー可児クラブ(志野コース)で開催された。朝の気温がぐんと低くなり、1番ホールのティーオフ、7時30分時点に深い霧が立ち込めていたため、スタートを8分遅らせる措置が取られたが、陽が上がるにつれ、気温は上昇、絶好のプレー日和となった。
初日のアンダーパーは4人。川瀬順次(フリー)3アンダー、牧野秀一(桑名)2アンダー、伊藤正己(明智)と尾崎智勇(HOMEX)1アンダーが最終組スタート。アマチュアトップのイーブンパー、大橋健一選手(富士可児)は1組前でスタートした。
1番H(365Y、パー4)、川瀬と牧野がともにパーパットを外しボギーとし、混戦の幕開けを予感させた。続く2番H、3番Hで川瀬が連続バーディを奪うと、伊藤は4番Hでバーディ、さらに5番Hで川瀬がボギーをたたく。牧野はパットが今ひとつ決まらない。尾崎はバーディも来るがボギーもたたくといった具合で、各選手ともに伸ばしきれない状態のまま前半を終え、川瀬が通算3アンダーで首位をキープ。牧野、伊藤、尾崎が通算1アンダーで3位タイ。そして、1組前の森広柚貴(アチーブ)が通算2アンダーで2位に食い込んでいた。
後半に入り、10番H(367Y、パー4)で伊藤と尾崎がバーディを奪い通算2アンダーとすると、試合の流れが徐々に伊藤に傾いてきた。伊藤は、12番H、13番Hで連続バーディを決めて通算4アンダーに伸ばし、単独首位に立ち、パーをキープしながらリードを守る。そして、2位川瀬と2打差で迎えた17番H(550Y、パー5)、ここで川瀬が第3打をピン左1メートルにつけバーディとし、通算3アンダーと1打差に迫った。残るは18番H(437Y、パー4)の1ホール。このホールは、昨年の中部シニアオープンと中部ミッドシニアで大逆転のドラマを演出した魔のホールだけに、何が起きるかわからない。アゲンストの風が吹く中、第1打は、伊藤は左のラフ、川瀬はフェアウェイへ。第2打は伊藤はグリーン手前のカラー、川瀬は左手前のラフ。ともに3打勝負となったが、伊藤は20ヤード以上のアプローチを寄せきれず、7、8メートルを残した。一方、川瀬はピン奥1メートルに寄せたのだ。
「ついにプレーオフか」皆が固唾をのんで見守った。先に、伊藤が打ったパーパットはカップの左を抜け30センチオーバー。返しを入れてボギーとし、伊藤は通算3アンダーでフィニッシュ。次に、川瀬が入れれば、プレーオフ。ところが、その下りの1メートル、あろう事か、ボールはカップの右を抜けてしまった。しかも、返しもカップを揺らすことはできず、川瀬はダブルボギーで終了、伊藤の3度目の中部シニアオープン優勝が決まった。
伊藤は、優勝賞金100万円に加え、プロ60歳以上の部優勝で30万円、さらに、第2日のベストスコア賞も獲得した。
アマチュア50歳以上の部は、大橋健一選手(富士可児)が通算2オーバーで優勝。アマチュア60歳以上の部は、佐々木清士選手(グランディ浜名湖)が通算1アンダーで優勝。佐々木選手は、総合の部でも堂々2位タイの成績だった。
<成績>(敬称略)
◇◆総合の部◆◇
優勝 伊藤正己(明智) 141=71、70(36、34)
2T 佐々木清士(グランディ浜名湖) 143=73、70(35、35)
2T 川瀬順次(フリー) 143=69、74(36、38)
4T 尾崎智勇(HOMEX) 144=71、73
4T 牧野秀一(桑名) 144=70、74
◇◆アマチュアの部◆◇
アマチュアの部は、4地区予選に50歳代の部、60歳以上の部あわせて183人が参加した。
◆50歳代の部・・副賞:ブリヂストンスポーツ
優勝 大橋健一(富士可児) 146=72、74(36、38)
2位 小澤啓二(岐阜関) 148=76、72(38、34)
3位 仁川稔朗(法仙坊) 152=74、78(39、39)
◆60歳以上の部・・副賞:ダンロップ
優勝 佐々木清士(グランディ浜名湖) 143=73、70(35、35)
2T 桑原賢衛(三鈴) 153=74、79(41、38)
2T 木下晶夫(ライオンズ) 153=74、79(38、41)
◇◆プロの部◆◇
優勝 伊藤正己(明智) 141=71、70(36、34)
2位 川瀬順次(フリー) 143=69、74(36、38)
3T 尾崎智勇(HOMEX) 144=71、73
3T 牧野秀一(桑名) 144=70、74
5T 浅井康弘(インペリアルウイング) 145=72、73(37、36)
5T 森広柚貴(アチーブ) 145=72、73(34、39)
◇◆プロ60歳以上の部◆◇
優勝 伊藤正己(明智) 141=71、70(36、34)
2位 山下英章(能登G) 147=77、70(36、34)
3T 林照康(株 ウイル・ビー) 151=78、73(37、36)
3T 柴田猛(フリー) 151=76、75(39、36)
3T 時田陽充(伊勢シーサイドGC) 151=75、76(38、38)
◇◆ベストスコア賞◆◇ 各日10万円(均等割)
第1日 69/川瀬順次(フリー)
第2日 70/伊藤正己(明智)、佐々木清士(アマ/グランディ浜名湖)、山下英章(能登G)、山田又吉(フリー)
◇◆ホールインワン賞◆◇
7番H(172Y、パー3)に設置されていたが、該当者なし。
「もうちょっと、頑張ってみようかな」
総合の部/プロ60歳以上の部
優勝 伊藤正己(明智) 141=71、70
「最終18番Hではパーパットが決まらず、負けた、と思いましたよ。でも、川瀬くんの残したラインも難しかったんでね。勝てて、嬉しいです」と、伊藤は、2009年の春日井CC大会、2013年の明智CC大会に次ぐ、3年ぶり3回目の優勝を喜んだ。「ショットは昨日の方が寄ってました。今日はしのいでパーの連続。朝は、上に行ければいいな、くらいの思いでした。ただ、前半に走るといつも力が入りすぎて後半につぶれるので、まずは落ち着いていこうと考えて・・」。後半に3つのバーディが決まり、一気に優勝をたぐり寄せた伊藤選手だが、「10番Hは1ピン、12番Hは1メートルなかった。13番Hは7メートルくらいありましたが、尾崎がラインを見せてくれた。運がありましたね」。50代の頃はシニアツアーに参戦、中部では敵なしだったが、60歳になり、肩や腰に痛みを感じるようになった。ランニングや体幹などのトレーニングをしているが、飛距離はグンと落ちてしまったとか。しかし、久しぶりのこの優勝に笑顔がほころんだ伊藤。「もうちょっと、頑張ってみようかな、って気になりました」。
「プロとのラウンドは、とても素晴らしかった」
アマ50歳代の部 優勝
大橋健一(富士可児) 146=72、74
アマトップでスタートし、通算2オーバーでホールアウト。「昨日も今日も朝、1番Hでバーディが取れました。今日は3パットを3回してしまったことが悔やまれますが、いいゴルフができました。1ピンくらいのバーディパットは逃したけど、苦しいパーパットが入ったので差し引きゼロですね」と振り返った。プロとのラウンドについて尋ねると、「僕以外はみなプロでしたが、こんなに回りやすいラウンドは初めてでした。構えた時に気にならない位置に立っているとか、パットを読むタイミングとか、リズムやスピードとか、とにかく、ストレスのないゴルフができて、さすがにプロは違うなと感じました」。大橋選手と言えば、富士C可児Cのクラブチャンピオンであり、来週の中部インタークラブでは選手として出場する。そんな彼が感じた今回のラウンド。アマチュアが見習いたい所作がいろいろありそうだ。56歳。
「調子がいいです。再来週の日本シニアに向けて弾みにしたい」
アマ60歳以上の部 優勝 総合2位タイ
佐々木清士(グランディ浜名湖) 143=73、70
最終組がホールアウトするまで、スコアボードの一番上に名前が出続けていた。2日目のベストスコアをマークしての、総合2位タイは本当に素晴らしかった。今日は3バーディ1ボギー、17番Hのロングでは残り190Yからの3打を1メートルにつけた。アゲンストの18番Hもピン右8メートルに2オンさせてパーをキープした。「ショットがいいです、好調です。ほとんどバーディチャンスって感じでしたが、パットが入らなくて・・・」。ニコニコ笑顔で振り返った佐々木選手は、 昨年度の日本シニアチャンピオンであり、先月行われた日本スポーツマスターズ2016秋田大会でも、男子個人の部優勝を果たしたばかり。仕事を息子世代に譲り、時間に余裕ができた分、ますますゴルフに没頭できるようになった。60歳、次の目標は2週間後の日本シニアである。
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