[2016]中部学生(2R成績表)・記事インタビュー
2016.08.10
平成28年度(第46回)中部学生ゴルフ選手権競技(第2日)成績表掲載します。
平成28年度(第46回)中部学生ゴルフ選手権競技
開催日/平成28年8月9日(火)、10日(水)
会 場/富士カントリー可児クラブ(織部コース)
参加人数/男子92名、女子32名
距離/PAR72 男子7181ヤード、女子6282ヤード
天候/第1日 晴 第2日 晴
[第2日]
男子は、名古屋大1年の上田敦士選手が初V、通算4アンダー。
女子は、福井工大4年の松田唯里選手が2年ぶり2回目の栄冠
今年の中部学生ゴルフ選手権競技は、2日間とも快晴に恵まれた。決勝ラウンドの今日は、昨日よりも心地よい風がそよぎ、しのぎやすい一日となった。
会場の富士カントリー可児クラブ(織部コース)は、打ち下ろして打ちあげていくホールが多く、グリーン面が見えないため、プレーヤーに正確な距離感を要求する。プレーヤーにとっては数字以上に距離を感じる18ホールである。このところの猛暑にも、芝の状態は良好で「今年は夏前の時期にいい雨が降ったのが芝にとって良かった。いつもなら茶色になるところも緑をキープしています」と倶楽部の声。グリーンもグッドコンディションだった。
2日間の競技の結果、<男子の部>は、首位と3打差の3位タイイーブンパーでスタートした名古屋大1年の上田敦士選手が68をマークし、通算4アンダーで優勝。中部学生の歴史の中で名古屋大の優勝者は初めてのことである。さらに、5位までの入賞者の中に、もうひとり、同大4年の寺西直樹選手が入り、同大ゴルフ部にとっても記念すべき快挙。また、入賞7人のうち、1年生が5人というフレッシュなパワーが活躍した大会となった。
<女子の部>は、福井工大4年の松田唯里選手が通算1アンダーで逆転優勝、2年ぶり2回目の栄冠を手にした。2位は1打差で愛知大2年で昨年優勝の芦沢衣里選手だった。第1日首位の前古選手は79と崩れ3位タイに終わった。
男子の通算3オーバーまでの13人、女子の通算4オーバーまでの6人に、8月23日(火)~26日(金)に兵庫県の鳴尾ゴルフ倶楽部で開催される日本学生ゴルフ選手権競技への出場権が与えられた。
◆◇入賞◆◇敬称略
優勝:上田敦士(名古屋大1年) 140=72、68(32、36)
2位:三島泰哉(中部学院大1年) 141=71、70(36、34)
3T:作田大地(金沢学院大1年) 143=73、70(36、34)
3T:中山絹也(中部学院大1年) 143=72、71(33、38)
5T:寺西直樹(名古屋大4年) 144=74、70(35、35)
5T:岩渕隆作(中部学院大2年) 144=74、70(33、37)
5T:金子優将(中部学院大1年) 144=72、72(34、38)
女子の部
優勝:松田唯里(福井工大4年) 143=70、73(37、36)
2位:芦沢衣里(愛知大2年) 144=74、70(35、35)
3T:田中成美(中部学院大4年) 147=74、73(38、35)
3T:池田美菜(中部学院大3年) 147=73、74(37、37)
3T:前古佳世(名商大3年) 147=68、79(42、37)
◆◇今大会に参加した大学と、選手数◆◇
<男子>96人
中部学院大 18人・愛工大 15人・愛知学院大 12人・名商大 10人・福井工大 8人・名城大 8人・名古屋大 7人・中京大 6人・愛知大 4人・金沢学院大 4人・愛産大 2人・南山大 1人・四日市大 1人
<女子>32人
中部学院大 7人・名商大 7人・愛知大 5人・福井工大 3人・愛知学院大 3人・中京大 2人・南山大 2人・愛知学院大 1人・中部大 1人・金城学院大 1人
★男子の部☆
「パットに救われました」 文武両道を貫いて、魅せた
上田敦士選手(名古屋大1年) 140=72、68(32、36) 優勝
前半を4バーディ32で折り返した。この時点で、通算4アンダーで首位に立った上田選手。同組の中山絹也選手(中部学院大1年)が通算3アンダー、金子優将選手(中部学院大1年)が通算2アンダー、三島泰哉選手(中部学院大1年)と岩渕隆作選手(中部学院大2年)が通算1アンダーと続いた。第1日3アンダー首位の松下大河選手(愛工大1年)は40と振るわなかった。後半に入り、上田選手は11番H(389Y、パー4)で右の林にOBを打ちダブルボギーとしたが、13番Hと16番Hのロングホールできっちりバーディを決めて、通算4アンダーでホールアウト、中部学生史上初の、名古屋大優勝者となった。
「昨日イーブンで、意外にも、首位と3打差3位タイだったので、チャンスはあるかなと思っていた。昨日はあとひと転がりが入らなかったけど、今日は入った。1番H、2番Hの連続バーディはどちらも5メートルでした」と上田選手。「最後の17番H,18番Hも2メートルくらいのパーパットが入ってくれた。今日のパットは24、救われました」と勝因をあげた。
愛知県屈指の進学校、東海高校をこの春卒業、名古屋大学に進学した上田選手がゴルフを始めたのは、東海中1年の時。今回女子の部の2位となった芦沢衣里選手とは従姉弟(いとこ)で、彼女がゴルフを始めたと聞いて、その2週間後に上田選手も始めたのだとか。そして、2年3ヶ月経った中3の時、愛知県ジュニアで優勝、当時も「東海中学で優勝」と周りを驚かせたものだ。高校時代は上位には行くが優勝には今一歩。そんな上田選手は高3の9月からゴルフを忘れて一気に受験モードに。「ほんとに猛勉強して」センター試験を突破した。目標が決まると、最大の集中力を発揮できるのが上田選手なのだ。「大学に入って、ゴルフの練習は増えました。練習場はずっと青山ゴルフです。昨日も練習に行って、ちょっと見てもらいました。衣里ちゃんも来てた。この優勝を一番喜んでくれるのがコーチだと思う」。
上田選手とともに日本学生へ。もう一人の文武両道。
寺西直樹選手(名古屋大4年) 144=74、70(35、35) 3位タイ
「上田くんが入部して、一緒にラウンドするようになって、ゴルフが良くなった」と寺西選手。4年生で初めての日本学生挑戦を獲得した。名大ゴルフ部は今、2部だが、「秋リーグで1部昇格を狙いたい」と語った。(写真左が、寺西選手)
初日31位タイからジャンプアップで、日本学生出場権
野田祐次選手(愛知大4年) 147=78、69(36、33)11位T
インからのスタートとなった野田選手は、前半に3アンダーをマーク、後半もイーブンでまとめて、11位タイに食い込んだ。そして、マッチングスコアカードにより、見事、日本学生の出場権を得た。「出だしにポンポンとバーディ、もうひとつポンと来ました。後半は、耐えました。頑張れた」とホッとした様子。2年生の時以来、2回目の日本に挑む。
☆女子の部★
1年間の不調からようやく脱出。笑顔がはじけた
優勝:松田唯里選手(福井工大4年) 143=70、73(37、36)
「めっちゃうれし〜〜、超うれしい〜〜」と開口一番。中部の学生女王として知られる松田選手のいつもよりかなりのハイテンション。その言葉には、この中部学生に照準を合わせてきた松田選手の、去年のオフからの苦労が実った喜びが詰まっていた。松田選手は2年前の中部学生で優勝、岐阜県のスプリングフィールドGCで行われた日本女子学生でもチャンピオンになった。ところが、絶好調だったゴルフが去年は全く崩れてしまった。スコアが出ない絶不調。当然、試合でも結果は出なかった。悩みに悩んで、去年オフからじっくりと変革に取り組んだ。「ルーティンから、アドレス、スイングまで全部変えました。中部学生に間に合って良かった〜」。
決勝ラウンドについて「全体にいいゴルフができたかな。かみあってくれました。ただ、今日は9番Hと18番Hでボギー。18番は左に曲げて、第2打も木に当たってしまい、3打目は160Yでしたけど、よく乗ってくれたと思う」。このボギーで、2位とは1打差の勝利となった。コースでは他の選手の成績を聞くことがなく、最後までわからなかったと言う。「とにかくうれしい。これで、日本女子学生に行けます。もう一度、優勝を狙いたい」と大学4年の集大成として、松田選手は2度目の頂点をめざす。